夢の中の君は。 (ページ30)

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リビングに入り、3人に向き合う形で座る

「改めて、お付き合いさせていただいてます
Aです。よろしくお願いします」

頭をぺこりと下げるとテーブルの下で
海人がそっと私の手に自分の手を重ねた

＂大丈夫だよ＂と言ってくれているような温もりに
きゅっと手を握り返す

「元太でーす！よろしくね！」

「松倉です。はじめまして」

「ケイ固えよ！冷やかす気満々だったじゃん！」

やめろよ！と恥ずかしそうに言い合う
元太くんと松倉さんに思わず笑い声をあげる

「俺も自己紹介して大丈夫？(笑)」

「ちゃかすまん！(笑)」

松倉さんがケラケラと笑いながら
宮近さんの顔を覗き込む

「じゃあ…」

改めて私を見据えるその目につられて
まじまじと宮近さんを見つめ返す

感情の読めない瞳と、端正な顔立ちに
思わず胸が高鳴る

「宮近海斗です
人見知りだからあんまり話せないけど…
海人の彼女さんに会えてよかったです」

よろしくねと微笑む宮近さんに
こちらこそですと頭をまた下げた

「よし、自己紹介も済んだところで
Aが作ってくれたご飯食べよ～お腹すいた！」

海人のひと声で急いでラップを剥がす

「お口に合うか分かりませんが…」

いただきまーす、とみんなが各々食べ始める

上手い！！という声を聞き安心しながら
私も箸を手に取りサラダをお皿にいれた