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「ケイよっわ!」
「おい〜海人ちょっと手加減しろよ、」
「ハッハ!まじでクラやべえ」
ご飯を食べたあと、
ゲームをする3人の声を聞きながらお皿を洗う
「手伝うよ、これ拭いていい?」
お皿を拭く用の布巾をもった宮近さんが隣に立つ
「いやいや、いいですよ!ゆっくりしててください」
宮近さんが握りしめる布巾を取り返そうと触れると
グッと力を入れるからピンと布が張る
「俺、よく皿洗いするんよ(笑)」
「よく皿洗いするって何ですか(笑)
…じゃあ、お言葉に甘えて」
カチャカチャとお皿を洗う音だけがキッチンに響く
人見知りだからあんまり話せないって言ってたな
私も私で、あんまり仲良さげにするのも違うし…と
悶々と頭の中で考えながらひたすらに皿を洗う
「…ねえ、ひとつ聞いていい?」
伏し目がちに長いまつ毛に隠れた瞳が私を捉える
「なんですか?」
「なんで緑の向日葵にしたの?珍しいなーって」
「海人の色の花って珍しいなっていうのと、
向日葵なのは…」
「向日葵なのは?」
皿を拭く手を止め宮近さんがこちらを見つめる
なぜかわからないけど、
その目に胸の中がザワザワした
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作者名:ぷらむ | 作成日時:2021年2月20日 22時