秘密やで。【snr】

18話 胸がギュウギュウ ページ19

ガチャッ


センラさんと部屋の前で別れてドアを閉めた瞬間、体の力が一気に抜けてその場に崩れ落ちた。
キュンキュンどころか、、、もう胸がギュウギュウという感覚で、苦しい。
あまりにも出来る男で、そして何よりもかっこよすぎる。お姫様抱っことか、あんな高度な技をあんなスタイリッシュにやっちゃうなんて…童話の世界じゃあるまいし、、

私が寝てた時もああやって抱っこされて車に乗せられてシートベルトまでつけてくれて…と考えただけで心臓がぎゅっと締め付けられて死んじゃいそう。


「あっ、お礼言わなきゃ」


えっと、『今日は助けて下さってありがとうございました！いつも沢山ご迷惑をおかけしてしまい申し訳ございません！！』っと。いもむしのスタンプでも送っとこう。



「っはーーーー」


センラさんのことを諦める為に合コン行ったのに、ますます好きになっちゃって頭を抱えた。強いお酒の影響により玄関に倒れ込んだままだんだんと意識が薄らいでいった時、携帯の着信音が鳴り、現実に意識が戻った。


ピコン


『い〜え！俺が好きでやっとるんやからええんやで〜もっと俺を頼りや〜』
『あと玄関で寝るなよな〜』


ひっ、、バレてる


『ありがとうございます！センラさんはエスパーか何かですか？』
『ボケたつもりやのにほんまかいな！ていうかなんなんこのスタンプきっしょ』
『いもむし可愛いじゃないですか！！！』


追いいもむしスタンプを送った。


『うわきっっしょ』


いもむしスタンプを送っているうちに再び意識が薄れていき、だらしないことに玄関で横になって寝ていた。


『絶対寝たやん玄関で』


朝起きたらこれが送られてきているのに気づいて、笑ってしまった。当たりです。

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