お隣、05日目 ページ5
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それは俺が中学1年生の時。
その頃から俺はすでにバレー漬け人間で、たまにツムと喧嘩しながらも、充実した毎日を送っていた。
しかしそんなある日、俺は気付いてしまった。
ツムが嫌われとる。
…いや、そうやない。嫌われとるだけならまだしも、ちょっとした嫌がらせの対象になっているのではないかという噂を耳にした。
正直ツムのあの性格は嫌われても仕方ないようなものだけど、だからといって虐めていい理由にはならない。
喧嘩の絶えない兄弟ではあったが、自分の片割れであるツムが目の敵にされてるのは良い気がしなかった。
しかしツムに嫌がらせをしているのはどうやら年上の連中らしく、正直自分一人じゃどうしようもない。
そんなふうに考え、半ば諦め気味だったある日のことだ。
「…は？ツムが？」
「さっき3年の奴らに連れてかれてたぞ」
同級生から告げられた言葉が頭の中でぐるぐると回る。
いくらツムでも上級生、しかも複数人となれば勝てない。それくらい俺にも分かった。だから焦ったんだ。
取り敢えず居場所を突き止めようと躍起になって、色んな人達に声をかけるが、みんな知らないと言って首を振るだけ。
今こうしている間にも、ツムはひどい目にあってるかも知れない。
焦りだけが募っていく中、バカみたいにでかい女の声が聞こえた。
「治くんはどこですかああああああ！！！」
その女こそ、水里Aであった。
▽△▽△
「こっち！こっち！」
水里Aに連れてこられた先は体育館裏。
よくもまあこんなありがちな場所に…と思ったが、自分の手が震えてるのが分かって苦笑する。
チラリとAを見てみると、よいしょっと言って何かカバンなら取り出している。
「…なんやそれ、ふざけとるんか？」
「？ふざけてないけど…」
取り出したのは祭りの屋台とかでよく見るお面。しかもひょっとこ。ふざけとるやろ。
しかしAは平然とした顔でそれを頭につけ、「うわっ前見にくい！息しにくい！はあハアハア！」とかふざけたこと抜かしとる。
てっきり「一緒に侑君助けにいこ」って展開かと思ってたから拍子抜けだ。
もうこんなアホ女は放っておいて、一人で助けにいくしかないみたいだ。
はあ、とため息をついてから、ツムがいるであろう体育館裏に設置された倉庫へと歩き出す。
「えっちょ、待ってよ！」
「は？なにや、急いどるんやけど」
「私も行くんだけど！」
…は？
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冬田(プロフ) - 結衣さん» こちらこそ温かいコメントありがとうございます(^-^)本当に嬉しい限りです！そちらの曲も聞いてみたいと思います！ (2020年5月27日 13時) (
レス) id: 4ea05f3e1b (このIDを非表示/違反報告)
結衣 - 本当に素敵なお話しをありがとうございます！！OneRepublicのCounting Starsという曲のようで感動しました！聞いてみてほしいです！ (2020年5月26日 12時) (レス) id: f0b62f3d9b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：冬田 | 作成日時：2020年5月15日 20時
