お隣、39日目 ページ39
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こんなはずじゃなかった。
久々に『あの日』の公園に足を踏み入れて、懐かしさで口が滑ってしまったのがいけなかった。
目の前で私を見つめる侑君は怖い顔をしている。侑君はきっと、私のためを思って怒っている。私に変わってほしくて、嫌われるとか怖がられるとかそんなの気にせずに、怒って『くれて』いる。
やっぱり優しいなあと思った。
……『私なんか』が、一緒にいて良いひとじゃない。
「……あのね、侑くん」
「なんや」
「私ね、……分かってるよ。自分が弱いの、知ってる。
誰も私のこと責めたりしてないのも、
自分で勝手に苦しくなってるだけなのも、
人からの厚意だって素直に受け取れなくて、
みんなに嫌な思いさせて、心配かけてるのも」
全部、知ってる。
変わりたいと何度も思った。素直で、優しくて、本当の意味で『良い子』になりたいと、何度も思った。でも無理だった。
私はきっと根っからの弱虫で、自分のせいだ自分のせいだって、悲劇のヒロイン気取るのが得意だった。
全部自分のせいにしてしまえばいいと思った。
本当は楽になりたかった。なんにも気にせずに生きたかった。人のことなんて気にしないで、自分のためだけに、生きてみたかった。
きっと周りの人はそれを許してくれるだろう。
でも、……私だけが、それを許さなかった。
私ばかりが幸せになるなんて、そんなの許せない。そんなの、最低だ。そうやって生きてしまったら、私は今よりもっと、自分を嫌いになる。
周りの人だって、『良い子』じゃない私に、興味何てきっとない。私のことを好いてくれるひとはきっと誰もいなくなる。そんなの耐えられない。
「…私、ね、人から嫌われるのが嫌で、
どう思われるかばっかり、気になって、…」
ぼろぼろと涙が止まらない。でもそれを拭う余裕もない。
誰かに、助けてほしかった。怒ってほしかった。そんな時、侑君と出会って、初めて会った人なのに、私のためを思って怒ってくれた。
本当に、嬉しかった。
それでも私は変われなくて、また侑君に迷惑をかけて、
……それなのに、侑君は、
「ええ加減にせえよ。サムや北さんが、お前が『良い子ちゃん』で、なんでも言うこと聞く阿呆女だから、お前のこと好きになったと思っとんのか？違うやろ。お前のことを好きな奴は、そんな理由で好きになったんちゃうやろ、人の気持ちも考えられへんのか？」
また、怒ってくれるから、私はそれに甘えてしまう。
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冬田(プロフ) - 結衣さん» こちらこそ温かいコメントありがとうございます(^-^)本当に嬉しい限りです！そちらの曲も聞いてみたいと思います！ (2020年5月27日 13時) (
レス) id: 4ea05f3e1b (このIDを非表示/違反報告)
結衣 - 本当に素敵なお話しをありがとうございます！！OneRepublicのCounting Starsという曲のようで感動しました！聞いてみてほしいです！ (2020年5月26日 12時) (レス) id: f0b62f3d9b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：冬田 | 作成日時：2020年5月15日 20時
