お隣、02日目 ページ2
▽
「俺、宮侑！最近隣の席になったAさんが超絶美少女で……」
「俺の後ろで何しとんねん！声真似も似てへんし！！！」
「あ、ばれた？」
「なんでバレないと思ったんか聞きたいわ…」
隣の席の女……水野Aは今日も絶好調である。何をどうしたらこんなアホみたいなことで盛り上がれるのか、俺にはちっとも分からん。
女ってのはみんなこうなんか？……いや、コイツだけやな。
「そういえばテストが近いね」
「せやな」
「侑君は頭良い人？」
「……」
正直に頭悪いですっていうのも嫌で、目線をそらしてガン無視決めてたら「あっバカねバカ！」とハッキリ言ってきたから思わず殴りそうになった。
流石に「女を殴った暴力男」なんて肩書がつくことは避けたい。
チッと舌打ちをして、殴れなかった変わりに水野Aをギロリと睨むが、まったくダメージが入ったように見えない。
それどころか、何故かぽかんとした顔でこちらを見ている。なんやねん。
「その顔、怖いからやめた方がいいよ…」
「……いや怖くしとるんや」
「え？なんで？」
アホか。アホなんかこいつは。
こんな女の隣になってしまったのが運の尽き。あと1か月とか耐えられん。ストレスで禿げるんちゃうかこれ。禿げたらどないしよ。
なんて、この女のアホな思考回路が移ったようでちょっと悔しい。
「侑君は何か部活をやってるの？」
「…あ？お前知らんのか」
「流石に全員の部活は把握しきれないよ〜」
じゃあなんで全員の写真は持っとんねん。まだ部活把握しとるほうが健全や。
そんなツッコミを心の中に抑えこむ。
バレー強豪校であるウチの中でもかなりの有名人なはずなのに、知られていないことにイラッとして、小さい声で「バレー部」と呟いた。
「バレーかあ！私もやってたよ！」
は？じゃあ余計に知らんとおかしいやろ。
バレーやってる人間で、しかも同じ兵庫県内にいて、俺の事知らんとかそんなことありえるんか？いや、ありえへん(反語)
「ま、ヘタクソだけど」
「せやろな」
「ひどいなあ」
当たり前や。こんなイカれ女がバレー上手かったら天地ひっくり返るわ。
ヘタクソと言われたのにも関わらず楽しそうにケラケラ笑う女を横目に、俺は小さくため息をついた。
(ほんま、なんやねんこの女……)
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冬田(プロフ) - 結衣さん» こちらこそ温かいコメントありがとうございます(^-^)本当に嬉しい限りです！そちらの曲も聞いてみたいと思います！ (2020年5月27日 13時) (
レス) id: 4ea05f3e1b (このIDを非表示/違反報告)
結衣 - 本当に素敵なお話しをありがとうございます！！OneRepublicのCounting Starsという曲のようで感動しました！聞いてみてほしいです！ (2020年5月26日 12時) (レス) id: f0b62f3d9b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：冬田 | 作成日時：2020年5月15日 20時
