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薄暗い天井が目に入る。
右目が開かない。
「ん、ん…?」
病院…?私はベッドの上に寝かせられていた。
見舞い客用の椅子、には、髪の長い子が、私のベッドに突っ伏してすうすうと寝息を立てていた。
*
もぞもぞと何かが動く感触で目を覚ました。
もう辺りは薄暗くなっていた。思ったより眠ってしまっていたらしい。
…ん、動く、感触?
ばっと顔を上げる。
「ひゃっ、」
Aが、目を覚ましていた。頭が一瞬空っぽになる。一拍置いて、また涙が出てきてしまう。
生きてる。動いてる。Aが。
「A…?起きた、の?」
手が震えた。夢かと疑っているのかもしれない。体が熱くなった。
「あっ、あの…ここ、どこでしょう…それで、貴方は、」
*
「……技の代償、ですね」
女の人は重い声で告げる。
髪の長い男の子__時透無一郎、というらしい__は、なにやら話してから、私に向き直った。
「…ほんとに覚えてないの?」
悲しげな瞳で聞かれて、戸惑う。ぐしゃぐしゃと記憶を手繰ってみるが、それらしい記憶は出てこず、首を横に振るしか無かった。時透くんは俯く。
「えー、初めまして、Aさん」
女の人が話しかけてきた。にこっと、可愛い笑顔だった。
「私は胡蝶しのぶといいます。まぁ、んー、…医者のような人です。よろしくお願いしますね」
「え、は、はい。よろしくお願いします」
胡蝶さんはにこりと笑うと、私にいくつかの質問を投げかけた。その回答を、胡蝶さんの隣に座る女の子が記録していく。
胡蝶さんは思案する。
「…では、一番大事なこと…昨日、何をしていたか思い出せますか?」
「昨日、ですか?えぇっと……」
昨日のこと。
あ、れ?思い出せない。嘘でしょ、昨日、一日前のことなのに?
そこで初めて自覚した。
記憶を失っているのだ。それも、きっと…大切な記憶を。
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結衣(プロフ) - 完結おめでとうございます!本当にハッピーエンドですね笑笑 本誌だともう出てくるたびに泣いてたので、、本当にお疲れ様でした。むいくんの誕生日楽しみにしてます! (2020年5月20日 18時) (レス) id: 3b6ed38452 (このIDを非表示/違反報告)
ももんが(プロフ) - むいくんの誕生日、楽しみにしています!最後まで、本当に本当に最高でした!お疲れ様でした! (2020年5月17日 20時) (レス) id: 5f1c65421c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:鈴歌-Rikkai- | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/suzuka-Rikkai-/
作成日時:2020年5月17日 8時