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「むいちろ、」
「…!」
あぁ、やっぱり遅かった。左手が無い。口を使って包帯を巻いている。
「まって、私が巻くから……」
「…ありがとう、」
……手が震えてるのは、怖いんだ。せめて役に立たなくちゃ。早く丁寧に包帯を巻いて。まだ血が止まってない…。
「………立てる?」
「…ん。大丈夫。行こう」
……あぁ、強いな。
「……時透、さん。」
聞き覚えのある、弱々しい声。向けば、玄弥くん…。バラバラになって、
「玄弥!生きてるの、」
「なん、とか」
「玄弥くん…体、くっつけられる?」
「……厳しいかも」
どうすれば良いんだろう?包帯で治せるとは思えない。
「…あ、あそこ」
「ん…」
「あそこにある髪、持ってきて…食べさせてくれないか」
「…分かった。持ってくるから、待ってて」
「最後まで戦いたい」かぁ。
兄貴__不死川さんを、守りたい、かぁ。
……同じような願いなのに、どうしてここまで重みが違うんだろうな。
床に落ちた鬼の髪を拾って、ふと溢れたのは自己嫌悪。
わたしは、力になれているか?
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結衣(プロフ) - 完結おめでとうございます!本当にハッピーエンドですね笑笑 本誌だともう出てくるたびに泣いてたので、、本当にお疲れ様でした。むいくんの誕生日楽しみにしてます! (2020年5月20日 18時) (レス) id: 3b6ed38452 (このIDを非表示/違反報告)
ももんが(プロフ) - むいくんの誕生日、楽しみにしています!最後まで、本当に本当に最高でした!お疲れ様でした! (2020年5月17日 20時) (レス) id: 5f1c65421c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:鈴歌-Rikkai- | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/suzuka-Rikkai-/
作成日時:2020年5月17日 8時