あなたと恐怖 ページ42
そのあとは無事、家まで送ってもらい、一日が終わった。
。
。
次の日、任務終わりの杏寿郎くんがいつものように尋ねてきた。
いつものように朝ごはんを食べていたが一向に帰らない。
私は完全に忘れていたが今日は婚約者とやらが店に来る日だった。
杏寿郎くんは着替えを持ってきていたのか、隊服を脱ぎ出したため、慌てて店にいく。
裸を見てしまったら私が死んでしまう。
店の準備をせかせかと終わらせ、自分も身なりを整える。
一応化粧をした方がいいのか、
なんてぼんやりと考える。
化粧道具をだそうとすると、杏寿郎くんから止められたため、やめておくことにしたが。
「は！？お前、婚約者いんの！？」
『みたいです』
「させないがな！」
で、天元さんがきて今、という感じだ。
美形の2人がいるためか、花屋に沢山の女性客が来ている。
私は2人に挟まれているため、なんなら杏寿郎くんに腕を掴まれているため、動けない。
「すみませーん」
ふと常連の女性の方に外から声をかけられた。
杏寿郎くんに断り、腕を離してもらう。
綺麗な女性で、いつも1輪の花を買っていかれる。
それも全て、花言葉が愛の言葉なのだ。
熱心に想われている方がいらっしゃるのだろう。
接客をしていると、隣に誰かが立つ気配がした。
「こんにちは」
『あ、はい。こんにちは。いらっしゃいませ』
話をかけられたのでそちらを見ると背の高い明らかに身なりのいい方がたっていた。
こんな方でもこの店に来るのか、そう思いながら常連のお客様を見送る。
とんとん、と肩を叩かれたのでそちらを見る。
「花乃森A、」
『あ、はい。』
「よかった、僕は君の婚約者だよ」
『え、』
苦い顔をすれば、目を細めて嬉しそうに笑う婚約者を名乗る男性。
この人が、
ふと腕をその人に掴まれる。
「こんな店はやめて貰うよ、花が好きなら使用人に作らせればいい、そうだ、今から逢い引きにでも行こう！簪も送ろう！他に何が欲しい？」
『いや、あの、やめ』
「ああ、困っている顔も美しい、ほら！早く行こう！」
腕をぎゅうを掴まれて引っ張られて、痛い。
彼の爪がくい込んでいるだろう。
べらべらと何かを喋っているが、恐怖で何も理解ができない。
怖い
ぐいっと顎を捕まれ、顔を近づけられる。
この人は何を喋っているのだろうか。
これから接吻をされるのだろうか。
思い切り目を瞑る。
しかし、唇にはなんの感触もない。
後ろから優しく、誰かに包まれた。
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ねむこ(プロフ) - 柑橘蛍さん» 柑橘蛍さんコメントありがとうございます〜！わかります.....推しは尊いですよね....読んでくださってありがとうございますー！ (2021年2月12日 12時) (
レス) id: 81a8bcf75d (このIDを非表示/違反報告)
柑橘蛍(プロフ) - 今日も今日とて推しが尊い…！ (2021年2月10日 0時) (レス) id: c6603d0c65 (このIDを非表示/違反報告)
ねむこ(プロフ) - 晶子さん» はじめまして！コメントありがとうございますー！記憶したい！？！そこまでですか〜！？感謝です... (2021年1月17日 0時) (レス) id: fdabd54cfd (このIDを非表示/違反報告)
晶子 - 初めまして！何ですかこの神作品は！？最高です（ ; ; ）何度も読み返してしまいます。。！！もう記憶してしまいたいくらい！！ (2021年1月15日 20時) (レス) id: da7568f49d (このIDを非表示/違反報告)
ねむこ(プロフ) - 沙希さん» こちらこそありがとうございます...！！！！！！長編なので大変でしょうけど最後までよろしくお願いします...！ (2021年1月10日 13時) (レス) id: fdabd54cfd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ねむこ | 作成日時：2020年10月28日 8時
