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ひと通りお店を巡って休憩しようかとなった時
謙「…あ、俺どうしても買いたいの１個あったんやった！」
『え、そうなの？』
謙「うん、せやからこのお店で待ってて」
『え、わたしもついて行くよ』
謙「大丈夫だいじょーぶ！」
そう言い残して走って行ってしまった。
店内でカフェラテを飲みながら、長尾くんを待つ。
窓から見える外の景色は薄暗くなってきて、ショッピングモール前の並木道はイルミネーションが点灯している。
美術館前の噴水ではしゃぐ子どもの姿をぼーっと眺めていたら、おなじくらい子どもみたいな笑顔でこちらに向かってくる彼を見つけた。
謙「おまたせー！はあ、買えたっ」
『おかえり。よかったね。』
長尾くんは右手に何やら大きめの紙袋を持っている。
『何買ったの？』
謙「んー…ひみつ」
『あははっ、そう言われると気になっちゃうよ』
彼は人差し指を口にあてて"しーっ"という仕草をする。
どうやら教えてくれないらしい。
わたしの目の前に座り、店員さんにカフェラテを注文した。
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作者名：雪 | 作成日時：2022年11月24日 4時
