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代官坂を道なりに進み、山手本通りに出て西洋館の横を通り過ぎる。
資料館や博物館の横を通り過ぎると、港の見える丘公園の入口に着いた。
『はぁ…はぁ…っ、長尾くん元気だね』
割とキツめな坂道を上ってきたにも関わらず、長尾くんはケロっとしている。
これが若さなのか…
謙「そう？まあ、何回も来てるからかなあ」
『歩いて！？』
謙「え、うん」
聞くと、何度かここに夕焼けハントをしに来たことがあるらしい。
しかも、元町・中華街駅からならエレベーターですぐなのに、敢えてこの坂を上っているんだとか。
『長尾くん、すごいね…』
謙「Aさんは？横浜育ちやし、やっぱしょっちゅう来てる？」
『いえ、子どもの時以来です…』
わたしがそう言うと「えぇっ！？こんな素敵な場所やのに？」と驚かれた。
謙「あ、展望台のほう行こっ」
長尾くんがまたぐいぐいっとわたしの腕を引く。
その目はキラキラしていて、楽しみでたまらないという気持ちが伝わってくる。
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作者名：雪 | 作成日時：2022年11月24日 4時
