46話 ページ47
すると風間の声色が変わった
「よくはない。」
『え?』
「お前は、隊長命令を無視して、大怪我を負った。」
『………!(そうだ………私は勝手に行動して、部隊だけじゃなく、ボーダーに迷惑をかけたんだ………。もう、私は必要ないんじゃ………)』
「………もう自分は必要ないんじゃないか、そう思ってないか?」
『………!?どうして…………』
「お前の考えそうなことは、すぐわかる。」
『じゃぁ…………』
「確かにお前は命令を無視した。だが、子供は助かった。それは事実だ。あのまま子供を放っておけば、民間人犠牲者0は難しかっただろうな。」
『あ…………』
「それにお前は、自分のしたことに後悔してるのか?」
『…………命令を無視したことは、ダメなことだと思います。でも………あそこで助けに行ったことは、後悔していません!』
真っ直ぐな視線で風間を見つめる
「………そうか。なら今回は大目にみる。だが、次はもう少し後先考えて行動しろ。」
『はい!ありがとうございます。』
まゆは笑顔をみせる
「もう少し休め。先生を呼んでくる。」
『あ………ちょっと待ってください!あの……私風間隊長に話したいことが………』
「おれも、話したいことがある。だが、今は目が覚めたばかりだ。自分の体を優先しろ。それに、おれ以外にも白鷺を心配してる人がたくさんいる。」
そう言って風間はまゆの頭を撫でる
『………わかりました!』
風間は先生を呼び、そのまま帰って行った
それから退院するまで
たくさんの人がお見舞いに来てくれた
お父さんとお母さんは安心して泣いていた
もう自分のことで泣かせてはいけない
改めて強くなる決心をした
蓮は最初すごく怒っていたけど
最終的には泣きながら許してくれた
友達も先輩も後輩もたくさん来てくれた
公平にも
「もうあんな無茶すんなよ」
と真剣に言われて反省した
私が落ち込みそうになった次の瞬間
いつもの公平の笑顔で
「無事で良かった」
と頭を撫でてくれた
他にも、陽介をはじめ本部の先輩や後輩、玉狛メンバーなど、たくさんの人に会えた
早く復帰したい
その思いで治療とリハビリを続けた
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作者名:KOMA | 作成日時:2021年5月1日 1時