A級3位風間隊の射手 (ページ16)

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15話ページ16

取り残されたまゆは
文句を言いながらも風間を追いかけていく

その後ろ姿を確認した2人は

「俺のナイスアシストだったと思うんですけどー。」

「ちょっと強引だったけどな。まゆさんにジュース買いに行かせるって。」

「さっさとくっついてくれたらいいのに。こっちも気を遣わなくてすむ。」

「菊地原は少し寂しいんじゃないのか？」

「は？そんなことないし。変なこと言わないでくれる？」

「俺はちょっと寂しいけどな。お姉ちゃん取られたみたいな感じで。」

「………まぁそれはちょっとあるかな。俺より精神年齢低いお姉ちゃんだけどね。」

「おまえな………」

2人は作戦室まで歩いて行く

自動販売機の前に風間の姿を確認する

『風間隊長！』

「！白鷺か……お前も買いにきたのか？」

『士郎のパシりですよ。』

「そうか。菊地原は白鷺に懐いてるな。」

『……あれって懐いてるんですか？』

苦笑いで返すまゆ

「どれにする？」

自動販売機を指す

『え！いや自分で買いますよ！』

「いい。好きなのを言え。三上のも含めて全員分買っていこう。」

『でも………』

「俺はお前より歳上だ。これぐらい遠慮するな。」

フッと微笑みながらまゆを見る風間

『……っ！ありがとうございます！』

風閒の微笑みに思わず顔が赤くなる

全員分の飲み物を購入し
作戦室まで2人で歩いて行く

「いつ仲良くなったんだ？」

『え？』

「玉狛の近界民とだ。名前で呼んでただろう。」

『風間隊長が模擬戦してる間です。烏丸くんに紹介してもらったんです。』

「……そうか。随分気に入られているな。」

『そうですか？でも遊真くん可愛くて。なんか弟みたいじゃ……………！』

風間が急に足を止めたため
背中にぶつかりそうになるまゆ
風間はまゆの方へ振り返り
距離を詰めまゆのそっと頬に触れる

『っ！』

風間は微笑みながら優しい声で

「可愛い。」

フイッと顔を背け再び歩き始める風間

『い、今のは…………』

顔を真っ赤にしその場に佇むまゆ

「早く行くぞ。」

『は、はい………！』

再び作戦室へ歩みを進める

「(気付いたら体が勝手に動いていた…空閑よりも俺が先に言いたかったんだ……。)」