目指せ遠征部隊

7話 ページ8

『遊真、ボーダーが来ちゃう。早く行こ！』


「そうだな。」


三人はその場を離れる






「おい！待て！お前達が近界民ってどういうことだ！？近界民ってのは、さっきの………」


「…………？ちがうちがう。さっきのでかいのはトリオン兵。近界民が作った兵隊人形。」


『門のむこうに住んでる近界民は、私たちと同じような人間だよ。』


「な…………！？」


「あ、でもおれはさっきのとはカンケーないよ。むこうの世界にも、いろんなやつがいんの。」


『三雲くん……ホントに知らないの？ボーダーなのに？』


「そんな話……聞いたことないぞ！でたらめ言うな！」


「うーむ………こりゃ親父に聞いてたのと、だいぶちがうぞ。」


[早めに現場を離れて正解だったな。]


「…………よし、わかったオサム。」


「いま言ったこと全部ナシね。」


「…………は！？」


「おれは近界民じゃないよ。すごくニホンジンだよ。」


『遊真………それちょっと無理がある………』

苦笑いするまゆ


「待て待て！逆にあやしいだろ！」


「近界民だと言えばデタラメだと言われ、日本人だと言えばアヤシイと言われる………」


「だから、どっちが本当なんだ！？」


『(なんか、ゆうまに友達が出来たみたい……嬉しいな！)』

ニッコリ微笑むまゆ









謎の少年と少女
空閑遊真、白鷺まゆとの出会いが
この翌日
三雲修の運命を大きく変えることとなる









自宅にて


『あー疲れた！なんか今日は色々あったね。』


「そうだな。早く親父たちの知り合いに会わないとな。」


『そうだね………』


「………どうした？」


『………遊真……どこにも行かないでね………？』


「……急にどうした？」

真剣な顔で話を聞く遊真


『……なんか、遊真が離れていく気がして………』


「まゆ………。」


遊真はまゆの手を引き抱きしめる


「大丈夫だ。おれたちはずっと一緒だ。」


『…………！………うん。』


まゆはぎゅっと強く抱きしめ返す









『………スー………』






遊真の腕の中で
いつのまにか眠ってしまったまゆ









「(……いつのまにか、不安にさせてたのか……。)」



遊真はまゆを抱き上げ
ベッドへと優しく運ぶ




「(おれは、ずっと一緒にいる………)」






遊真はまゆを安心させるよう
抱きしめながら眠った









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