貴「花宮真？もちろん抱いたけど？」花宮「へ～そういうこと言うんだ～」 (ページ3)

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山崎「いや、おい！俺の事忘れんなよ！」貴「ザキたにえん……」ページ3

『え……』

Aが固まる。

いつもなら、「まこたん？眉毛のお化けかな」や「眉毛にタピオカが付いてる性悪」なんて即答するところだが…。

『え、と……ま、まこたんのこと……？』

視線をあっちこっち動かし、そわそわしている。

……なんだこれ。
ズルすぎるんじゃねぇかコイツ。

多少の怒りさえも覚えたが、俺はもう一度Aを自分へ向かせる。

「答えてみろよ。なぁ。」

『う、うぅ……』

ザキと妖怪が目を見開いてこちらを見ている。

『ま、まこたんのことは……眉毛にタピオカが付いてる性悪お化けだと思ってるけども……』

「ホント歪みねぇなお前」

『でも……』

「……でも？」

潤んだ瞳を俺に向けるA。

……なんだよ、クソ。

『……そういうの含めて、大好き…だよ』

「な……ッ！！！！」

笑顔で俺を見るA。
思わず、膝から崩れ落ちる俺。

それを写真に撮るよう指示を出す妖怪。
ニヤニヤしながらシャッターを切るザキ。

……覚えてろよザキ。

「…そ、そうかよ。」

『うん、一緒にいて飽きないしね！』

「……べ、別に俺は、お前のこと好きじゃねーけどな……。」

俺は体勢を立て直し、必死に言葉を紡いだ。

『そうなの……？』

「……ッ。」

やべ、言葉、出ねぇ……。

「なぁA～！ワシにも大好き♡って言ってや～！」

『？』

「はぁ！？」

黙れよ妖怪！！！！

「まあまあ、そう言わんで、な？」

い、今俺、口に出してねぇんだけど……。

すると、妖怪が俺の後ろへと周り、耳元で囁いた。

「Aの『大好き』は幼馴染としてやろ～？ま、それを引き出せただけでも良かったなぁ、花宮。そないに嬉しかったん？」

「……ッ！！！！」

こ、このクソ妖怪！！！！！