いろいろあって隊士からの告白パート1 ページ13
「ねえAちゃん」
「はい、なんですか?沖田さん」
沖田は少し顔を赤らめて言った。
「君、僕と結婚して新選組をでない?」
唐突過ぎて耳を疑う。
「は?」
沖田は笑い、長く伸びたAの髪を一ふさすくう。
「最初は気に入らなかった。女の子なのにって…。でもこの思いは少しずつ、ぼくの心にしんしんと降り積もって…。もう止めることができない…」
「沖田さん…」
「君が誰を想おうと構わない。例え君が僕以外の誰かを選んでも、僕は自分の願いを伝えただけだから」
伝えただけ。
願ってはいない。
きいてもいらない。
ただ、選択を与えただけ。
「ただ、君をもうただの女の子とも隊士想えないし想うつもりない。僕を振り向かせたAとしか想えない」
Aの頭に口付けを落とし、沖田は手を放す。
「愛してる、もし選んでくれるなら…その時は――名前でよんでね」
***
「った…」
最近疲れているのかAは何もないところで足をひねった。
「おい、大丈夫か」
土方の部屋の前だったため、Aに気づいた。
「はい。でも少しくじいた見たいで…」「」
「見せてみろ、それくらいなら俺も診れる」
土方の部屋に入り、足をみせる。
「骨は折れてねえな。だが、数日極力走るな。あと、稽古も休め。足を悪くしたら元も子もねえ」
「はい、ありがとうございます」
「……あんまり心配かけるなよ。この際だから言っておくが俺はお前を隊士ではなく女としてみてる」
「えっ」
予想外の言葉にAは驚く。
「一生ないと思っていたんだがな…こんなこと。でもお前と会って俺は少し変わったのかもしれない」
平穏な日常に少しずつ、変化が訪れた。
小さな配慮、細やかな気遣い。
「きっと俺はお前に『普通』を与えてやれない。でもそれでもいいのなら…」
土方はそれ以上言わなかった。
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ユズリハ(プロフ) - 秋音さん» 感激です!ありがとうございます!!(´▽`) (2014年4月29日 21時) (レス) id: ed19eaabc0 (このIDを非表示/違反報告)
秋音(プロフ) - かなり好きです。ユズリハさんの物語(>_<) (2014年4月15日 20時) (携帯から) (レス) id: 0007a19f97 (このIDを非表示/違反報告)
ユズリハ(プロフ) - 闇夜さん» はーい(。・∀・。)ノ分かりました~ (2013年9月9日 23時) (レス) id: ed19eaabc0 (このIDを非表示/違反報告)
闇夜 - 斎藤さん土方さんあたりがいいです! (2013年9月9日 18時) (レス) id: 7a9e51cd70 (このIDを非表示/違反報告)
ユズリハ(プロフ) - 歩軌さん» ありがとうございます(*´ω`*)まだまだ未熟ですが精一杯頑張ります!! (2013年9月3日 21時) (レス) id: ed19eaabc0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ユズリハ | 作成日時:2013年9月2日 21時