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54話 ページ6

アタシと日本号の夕飯の時間は6時近くだ。遅いのか早いのか、アタシ的には中間位だと思っているが、この本丸の子達は飯が余り与えられていなかったらしい。食べられるならば、時間はいいようだった。

・・・・・・ご飯は毎回日本号と食べてるけど、珍しいのかねェ?
と、いうより一人でご飯を食べるより、誰かと一緒に食べるほうがアタシは好きだ。


まぁ、つまり、今現在の時刻は5時ごろ。亀甲と二人で大浴場の前に立っていた。

「逆に無理なこと大変なことをやらないと罰にならんだろ。簡単な事をすぐにこなせて何になるッてンだい」
「確かに、一理あるね?」
「だろう?ほれ、分かったらこれに着替えな。アンタの内番服さね」


傷はきれいさっぱり無くなったものの、戦闘服は血がにじんだボロボロのままで過ごさせるワケにもいかない。ひょい、と内番服を手渡してはそれに着替えるよう促した
新しく服を政府に申請して届くまでは内番服で過ごしてもらうため、数着分の内番服。それを亀甲は少し眺めた後、小さく頷いて脱衣所の中に入っていった。


ま、アタシもスーツで風呂掃除するわけにゃ行かないから、政府支給の作務衣を手に近くの厠へと向かう。

「あら、お小夜じゃあないか」
「………貴方が僕をそう呼ばないで」


廊下を歩いていたら庭の木の下で偶々お小夜を見つけた。無視をするワケにもいかないし、軽く声をかければ暫しの沈黙の後でその場を離れていってしまう…。
宗三や江雪が居ないのは…まぁ、何かあったのかもしれない。


余り気にせずにそのまま厠の中へ入り手早く作務衣を着る。群青色の作務衣は勿論のこと新品でぱりっとしている。何時もスーツでキツ苦しいく拘束されているぶん、甚兵衛のような和服は有る程度ゆったりしていて有難い。
何時もポニテで済ませている髪の毛をシニヨンキャップで一纏めにして着替えを終わらせた。

それにしても………お小夜ッて呼ぶのをやめろッて言われたのはちょっと、悲しかった…




両手にデッキブラシや洗剤を抱えながら早歩きで大浴場前へ。
「すまん、待たせたね亀甲。それじゃあ初めようか」
「大丈夫さ…と言いたい所だけど早く始めないと本当に大変なことになってしまうね」


既に内番服を身に纏って立っていた亀甲に用具を渡し乍話を進める。腕時計で時間を確認すれば確かに少し急がないと…


「よっし、じゃあ始めるよ」
「勿論、ご主人様の命令とあらば!」


このあとめちゃくちゃ掃除した。
飯にはギリ間に合った。

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病蛟(プロフ) - 勇者の人さん» お褒めの言葉をいただきありがとうございます…自分自身も楽しみ、かつ読者にも楽しんで感動して頂けるような小説をモットーに書いていますので、とてもありがたく思います。体を気にかけていきつつ投稿させていただきますので楽しみにしていてくださると幸いです。 (2021年9月22日 21時) (レス) id: 1220734e66 (このIDを非表示/違反報告)
勇者の人(プロフ) - 文章が綺麗でとても読みやすく、読んでいて感情が揺さぶられたりと素晴らしい作品ですね。応援しています、これからも無理しない程度に頑張ってください。 (2021年9月22日 2時) (レス) id: 0ba614db75 (このIDを非表示/違反報告)
病蛟(プロフ) - もっちーさん» 一期一振に関する誤字を教えていただき有り難う御座います。修正作業に取り掛かります故…これからもこの作品をどうぞよしなに、楽しめるような続きを投稿させていただきます。 (2021年9月11日 22時) (レス) id: 1220734e66 (このIDを非表示/違反報告)
もっちー(プロフ) - はじめまして!続き楽しみに待ってます!!それと一期が一護になってます! (2021年9月11日 19時) (レス) id: 5828451b09 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:病蛟 | 作成日時:2021年8月18日 23時

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