▽ ページ12
.
『じゃあ、次はめいちゃんちお邪魔しようかな?』
「え!いいっすよ、今度は俺が振る舞います」
『めいちゃん料理するの?上手そう〜!』
「やめてください、ハードル上げないで」
『あははっ、楽しみにしてる〜』
そんなことを言いながら、日付が変わる前くらいに、玄関まで見送って。
「Aさん今日はごちそうさまでした」
『こちらこそ、ありがと』
「Aさんの料理全部おいしかった」
『褒めても何も出ないよ〜?』
「ふふ、それだけで俺今日しあわせでした〜」
『あははっ、大袈裟だよ』
「また、飲みいきましょうね、おやすみなさい」
そう言って、私の頭にぽんっと触れて帰っていった。ひとりぼっちになって、リビングに戻りソファにダイブする。
「はあああああ〜〜〜」
大きな溜息と共に、自覚したくなかった気持ちを隠せないくらいには今日1日で自覚してしまった。キッチン越しに覗く、めいちゃんが食べてる姿とか、向かい合って食べてるところとか、付き合ってるみたいだな、とか、付き合ったらこんな感じなのかとか、そんなことを考えてしまって。
最後に触れられて、照れる自分にさらにその感情を自覚した。あーーーー、わたしは仕事とプライベートは分けたいタイプで、今の今まで恋愛は人並み以上にしてきたつもりだけれど、同業者と付き合ったことは一度もない。
それにはそれなりの理由があって、端的に言えば、お互いのファンのこととか、別れなきゃいけなくなった時のその先とか。まして、めいちゃんなんて、ライブが重なることもある人は尚更だ。
受け入れてもらってる自覚はあるものの、男だらけの場にいる立場としては、線引きはしなければならないと思っていた。
はずなのに、正当化しようとする感情と、気付いてしまった自分の恋心と。もう心はぐちゃぐちゃだ。
.
207人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ミズタマ(プロフ) - Mrs.ぱんぷきんさん» ぎゅむぎゅむwめちゃくちゃ好きだなんて言っていただいてありがとうございます! (2022年12月13日 17時) (レス) id: fafb910f69 (このIDを非表示/違反報告)
Mrs.ぱんぷきん(プロフ) - キュンキュン超えてぎゅむぎゅむしてます(?)めちゃくちゃ好きです!!!いつも更新ありがとうございます!!!!!! (2022年12月12日 20時) (レス) @page35 id: 3c19ec381c (このIDを非表示/違反報告)
月音 - ミズタマさん» わぁぁ!!!!!返信有難うございます!!!!!!! きゅんきゅんして、てぇてぇに溺れますね() (2022年12月6日 23時) (レス) id: 92b5bfb4f2 (このIDを非表示/違反報告)
ミズタマ(プロフ) - 月音さん» ありがとうございます……!( ; ; )きゅんきゅんしていただけてるの嬉しいです〜〜!これからも供給できるようにがんばります(`・ω・´) (2022年12月6日 23時) (レス) id: fafb910f69 (このIDを非表示/違反報告)
月音 - んわぁぁぁぁ!すきです、、、、好きすぎてやばいです、、(語彙力皆無)これからも更新無理しない程度に頑張って下さいぃ!(この二人見て、キュンキュン摂取してます、てぇてぇがすぎる、、) (2022年12月5日 22時) (レス) id: 92b5bfb4f2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ミズタマ | 作成日時:2022年11月25日 15時