JS ページ27
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『……ストップ、ストップして』
『もう、次の現場に移動する時間です』
少し不安そうな顔で、僕らの円の外からそう声をかけたA。
この子がそんなふうに声を出せたことに驚くと同時に、
一歩引いたところから声をかける辺りがこの子らしいと、微笑ましくも思った。
でも結局緊張したように下を向いたAを見て、僕の顔は自然とほぐれた。周りにいるメンバーたちも同じように、表情を柔らかくさせた。
JS「……ふふ、A、わざわざいいに来てくれたの?」
『ぇ、』
SC「ごめんごめん、忘れてた。もう時間だったな」
HS「ヒョンってば、何してるのさー!」
SC「もとはと言えば、ジュナが勝手にA連れてったからだろー!?」
JN「ごめんってばヒョン、いろいろあったの〜」
『?え、ん?』
JH「Aや、声かけるの緊張したの?せっかくステージ用にメイクしてあるのに、シワ寄ってるよ」
WN「ねえ、マネヒョンが早くしろって」
SG「え、やばいじゃないですか!ボノニー!早くしなきゃ、荷物持ってる!?」
急にいつもの雰囲気に戻った僕らに、戸惑ったような顔をするA。
さっきまでは険しい顔してたし、明るい雰囲気じゃなかったもんね。まぁそうなるよね。
JS「(Aのこと心配してたんだよって言ったら、もっと変な顔するかな………)」
……初めて人前に出たこの子は、思っていたよりもしんどそうだった。
そんなこの子にいつの間にか絆されてた僕らだから、
この子がこれからどんな目に遇うか、今から考えて対策しないとって、焦ってたんだよ。だからジュナに質問攻めしたり、ちょっと声が大きくなったりしたんだけど。
……無駄に不安にさせたね、ごめんね。
SC「全員荷物持ったかー??」
「「「はーい!」」」
Aだって、こうやって少しずつ成長してるんだから。
そのときそのときで、僕らが助けてあげれば良いだけだよね。
JS「………Can I help you?」
『……お願いします、』
JS「ふふ、いいんだよ」
何やら人一倍多いAの荷物を一つ抱えた僕は、自然と笑みを溢した。
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レプリカ - りんさん» ほんっとに返信が遅れてしまいましたすみません…笑!!ニヤニヤしながら応援してくださるんですね、じゃあ私はニタニタしながらお返事を書かせて頂くことにします(?) (2022年12月17日 15時) (レス) id: 0820e3db89 (このIDを非表示/違反報告)
レプリカ - なのこ5546さん» 時間に余裕がなく、お返事遅れてしまって申し訳ありません!本作品を楽しんで頂きありがとうございます!!更新頑張りますので、これからもよろしくお願いしますね!!笑 (2022年12月17日 15時) (レス) id: 0820e3db89 (このIDを非表示/違反報告)
りん - 主人公ちゃんが可愛すぎてぷくぷくではないですがニヤニヤしながら応援しちゃいます笑笑これからも主人公ちゃんもレプリカさんも応援してます。無理をなさらずお身体にお気をつけください。 (2022年12月12日 12時) (レス) @page30 id: 0c8a3b5b52 (このIDを非表示/違反報告)
なのこ5546(プロフ) - こんばんは!なかなか無い設定なのでとても面白かったです!主人公ちゃんが少しづつメンバー達と距離を詰めていく感じが堪らないですっ!!これからも更新楽しみにしています頑張って下さい! (2022年12月11日 20時) (レス) id: 88c8eec9ab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:レプリカ | 作成日時:2022年12月3日 0時