VN ページ26
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SC「ヤーA!どこ行ってたんだよ、ビックリしたじゃん!」
JH「クプスや、もういいでしょ?A、次のとこに移動するから荷物持っておいで」
『え?ああ、持って来ます……』
JS「ジュニ、どこまで行ってたの?」
JN「うーん、Aが行きたいとこまで」
楽屋に戻る途中で行方をくらました二人が無事戻ってきて、ガヤガヤし始める僕ら。
特にヒョンたちが二人を取り囲んで事情聴取(?)をはじめるから、ヌナもちょっと居心地悪そうに笑った。
………しょうがない。
VN「……ヌナ、こっち」
『おぉ、わ、』
とりあえずヌナのバッグを机から回収して、それから輪の中心に引きずり込まれてるヌナの手を引く。
いとも簡単に傾いたその体のどこに“紅一点”という肩書きを背負うだけの力があるんだか。
『はは、ごめんね』
VN「いいよ全然。ヌナの方こそ、次の番組大丈夫なの」
『うん、大丈夫』
VN「そ、ならいいや」
俺の手をパッと放したヌナは、ぎこちなく笑みを浮かべて俺を見た。
………そのへったくそな作り笑いは、“少しでも弟を安心させよう”なんて考えからの産物なんだろうけど。
全然出来てないし、むしろバレバレだよって教えなきゃだね。
ヌナがそんなに器用で大人じゃないことは、あそこでまだ言い合いしてるヒョンたちだって知ってるんだよ。
VN「ヒョンたちうるさいから、Aヌナが静かにさせてよ」
『えぇ、わたしが?』
VN「ヌナじゃなきゃ黙らないでしょ」
『またご冗談を………』
そう言って視線を下に向けるヌナは、気が進まなさそうに眉を下げた。
いつだったか、俺が言った冗談を(思いの外)信じた故に起きたハプニングを思い返しているらしい。
どんなハプニングかっていうのは、今は秘密なんだけど。
VN「冗談じゃないよ?俺が行ったらたぶん刺されるけど、ヌナならどうにかなると思う」
『信じがたいなぁ…、』
VN「ヒョンたち、ヌナのことが大事だから。怒るとかは有り得ないよ、絶対」
『…………、ほんと?』
VN「俺が嘘ついたことある?」
『…一週間まえにあるでしょ、』
VN「…………なんのことだか」
視線をそらして肩をすくめてみせれば、ヌナは薄ピンクの唇をキュッとさせて何か言いたげな顔をした。
自然に浮かべられたその表情は、まさに年相応って感じ。ジュニヒョンみたいな。
VN「ほらヌナ、行ってきなよ。次の収録でもヒョンたちがうるさかったら怒られちゃうよ」
そう言って急かせば、ヌナは仕方がないといったように歩いて行った。
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レプリカ - りんさん» ほんっとに返信が遅れてしまいましたすみません…笑!!ニヤニヤしながら応援してくださるんですね、じゃあ私はニタニタしながらお返事を書かせて頂くことにします(?) (2022年12月17日 15時) (レス) id: 0820e3db89 (このIDを非表示/違反報告)
レプリカ - なのこ5546さん» 時間に余裕がなく、お返事遅れてしまって申し訳ありません!本作品を楽しんで頂きありがとうございます!!更新頑張りますので、これからもよろしくお願いしますね!!笑 (2022年12月17日 15時) (レス) id: 0820e3db89 (このIDを非表示/違反報告)
りん - 主人公ちゃんが可愛すぎてぷくぷくではないですがニヤニヤしながら応援しちゃいます笑笑これからも主人公ちゃんもレプリカさんも応援してます。無理をなさらずお身体にお気をつけください。 (2022年12月12日 12時) (レス) @page30 id: 0c8a3b5b52 (このIDを非表示/違反報告)
なのこ5546(プロフ) - こんばんは!なかなか無い設定なのでとても面白かったです!主人公ちゃんが少しづつメンバー達と距離を詰めていく感じが堪らないですっ!!これからも更新楽しみにしています頑張って下さい! (2022年12月11日 20時) (レス) id: 88c8eec9ab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:レプリカ | 作成日時:2022年12月3日 0時