年下の君と僕【安室透】

大人の色気2 ページ11

「Hi girl. そんなに浮かない顔してどうしたのかしら？」

突然の声に驚いて、ボーっとしていた目線をあげると

ブロンドヘアの超絶美女がサングラスを外しながら、私に近づいて来た。

(この声ってまさかあの人、、？だったら結構危険かもしれない、、、)

後ずさりをすると、美女はふっと笑う。

「安心して。浮かない顔した子猫ちゃんに、
そんな顔してると可愛い顔が台無しよって言いたかっただけだから」

「えっっ」

子猫ちゃんって私のこと…！？てか可愛い顔って言われた！？



「そろそろ行かなくちゃ、、Bye 子猫ちゃん」


ウインクをきめて立ち去るその背中を見て、私は考えるより先に体が動いていた。

「待ってください！！あの、私に色気の出し方教えてください！！」




えええええええ！！！私なんて事言ってんだーーーーーーーー！！！



彼女は驚いた様子だったが、

「ふふふ、やっぱり面白い子ね。勿論いいわ。色気で落としたい相手でもいるのかしら？」

と言って私を引き寄せた。

「もしかして、、、」

美女がなにか言いかけたが、ちょうど車が来たので言葉を切った。


見覚えのある車から出て来たのは、紛れもなく、、、

れれれれれいさん！？！？


「遅かったわね、バーボン」


ん？バーボン！？

零さん、、、だよね？

スーツではなくジャケットを着ていて、帽子をかぶっているけど、

ドアを開けて、「どうぞ」という男は、紛れもなく零さんだった。


「こちらは、、、？」

零さんが私を見る。

一瞬「は、、？」とでもいうように焦った顔になったが、すぐにポーカーフェイスに戻った。


「私の子猫ちゃんよ。これからショッピングにでも行こうかと」

「、、、そうですか」

「子猫ちゃんは男を落とすための色気が欲しいんですって。ね？」

「えっ！あ、はいぃ…」

零さんがすんごい眼力でこっちを見ている。

落としたい相手が目の前にいるんですけど、、、


「とにかく、出発して頂戴」
「分かりました」

車が走り出す。



今思うと、、これってめっちゃ軽はずみな行動だよね、、？

私ってばなんてことしちゃったの！！

杏奈に言われたことが、かなり胸に刺さっていたところに、
色気ムンムンの美女が来て、

チャンスかもしれない！なんて思った私、、、ばかばかばか！

美女から危険な匂いがしてたことにも気づいてたのに、

まさか本当に零さんの仕事仲間だったなんて。



※訂正しました。杏奈が杏里になってました！すみません、、

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