牛島若利の妹 "でした" 。４【及川徹】

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完璧


大会前、最終調整の部活
モチベーションもコンディションも、何もかもが最高潮

明日から始まるインターハイはきっと、全国まで行ける


今はクールダウンも終わり、最後のミーティング中


「じゃあ、Aから皆へ激励！」


予め及川さんに頼んで、少しだけ時間を取ってもらった
内容は及川さんにも伝えていない

私は体育館の隅に置いておいた紙袋をガサッと持ってきて、輪になって座るみんなの前へ立った


「これ、私からのお守りです！」


紙袋の中から取り出したのは、フェルト製青城ユニフォームのストラップ

実は毎晩、こっそりチクチクぬっていたのだ
泊まりに来た及川さんに見つからないか不安だったけどタンスの中で隠し通した

それぞれの背番号のものを、ひとつずつ手渡す

そして最後に一言


「トロフィー、待ってます」


これ以上ないくらいの笑顔を向けた
みんなの顔つきが変わって、やる気に満ち溢れる


及川さんの締めの言葉と共に円陣の準備

さっと輪から外れる私の手を取った及川さん


「Aも入るに決まってるでしょ！」


花巻さんや松川さんにも背中を押され、両隣りを3年生に囲まれる

対角にいた国見は、少しだけ笑った


「青城ーッ、ファイッ！」

「オォーー！」



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