検索窓
今日:5 hit、昨日:0 hit、合計:8,854 hit

残り13日 ページ13

廊下を走って外に出る。


辺りを見渡すと唖然と立ち尽くす先輩が見えた。


声をかけようとも思ったが須藤さんに「こっちだ」と呼ばれる。


須藤さんの向かう方向に顔を向けると


荷物を持って走る神野さんの姿があった。


先輩に話を聞いておきたいが神野さんを止めるのが先か....。


俺たちは再び走り出す。







「っ....それにしても早いね、彼女」




『たとえ女子でも陸上競技部ですからね


 4年間も居たんだから尚更ですよ。


 それより、無駄に気力使うのやめましょう』




「....そうだね」







彼女の頭の上を再び確認する。


残り10分....。


さすがに自宅の場所までは知らないからどう動けばいいかが分からない。


神野さんが曲がれば、俺たちも少し遅れて曲がる。


須藤さんの顔が少し険しくなってきた。


当たり前だ。


俺は普段から動きやすさ重視だからスニーカーを履いているが


須藤さんはローファーを履いている。


材質的に硬いから走りづらいだろう。


「もう脱いでしまおうか」と考えているのか


須藤さんは自分の茶色い靴を見た。


ちょうどそのとき、横断歩道に差し掛かった。


先を走っていた神野さんは間に合ったが俺たちは信号に間に合わなかった。







「こんな時に......仕方ない、別の道から.........ニネンクン?」







俺は近くにあった高い木に登り始める。


下から須藤さんが「何をしているんだい」と聞いて来る。







『神野さんがどう進むかを覚えておくんです。


 ここからなら多分見えるので......居ました』







この先の交差点を右に曲がった。


それから先.....コンビニの脇を抜けて小さめの一軒家に入った。


俺は登った木からおりて須藤さんに伝える。


ちょうどそのとき信号が青に変わった。







『神野さんの家が分かりました。


 ここからわりと近いです、行きましょう』




「ああ、うん。


 キミって思ったより身体能力あるんだね」




『登りやすい木があっただけです。


 助かりました、あれがなかったら俺たち積んでましたよ』




「そ....そうだね」

残り14日→←残り12日



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.6/10 (36 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
19人がお気に入り
設定タグ:男主 , オリジナル , オリジナル作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

時雨(プロフ) - 頗羅堕ワロタ (2016年8月27日 9時) (レス) id: 30c7dd4929 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ジャンプ愛好家 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/mizuki07052/  
作成日時:2016年7月26日 20時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。