#Ｂ【関係値】 ページ6
Ｂペア：Aの義兄＆元ヤン美少女夜鷹先輩｡
++++++
夜鷹side
『夜鷹さんのこと､よく知らないんだ』
そう言われてから､自分なりに頑張ってきたつもりだった｡
積極的に会いに行ったり､誕生日を祝ったり｡
重かった､とは考えたくないけど､実際そうだったのかもしれない｡
でも､それでも五樹さんはいつも笑顔でいてくれたから､安心してた｡
勝算あるかも？なんて思い上がってた｡
･･･それがダメだったのかな｡
なぜ､私の目の前で､五樹さんが女の人と歩いてるんだろう｡
夜 ｢･･･っいつき､さん･･･？｣
震える声をかけると､五樹さんが足を止めた｡
私を見つけた彼の瞳が､わずかに見開かれる｡
五 ｢夜鷹さん･･･どうしてここに｣
女 ｢五樹ぃ､だれぇ？｣
泥酔しているのか､女の人が五樹さんの腕に自分のそれを絡ませる｡
･･･汚い｡
夜 ｢誰､ですか｡その人｣
五 ｢ああ､この人は｢五樹ぃ､早く行こうよぉ｣
語尾を甘ったるく伸ばし､マニキュアを塗りたくった指が五樹さんの肩に触れる｡
理性が､飛んだ｡
夜 ｢やっぱり､学生じゃ嫌ですか｣
五 ｢え？｣
夜 ｢ガキは､ダメですか｡年下は､無理ですか｡相手にならないですか？｣
五 ｢夜鷹さん？｣
困惑した五樹さんの声｡
あきれているようにも聞こえた｡
夜 ｢･･･私じゃ､ダメですか！！｣
言い捨て､駆け出す｡
どこに向かっているのかなんてわからない｡
やっぱり年下なんて､相手にされる訳がなかった｡
大学生ならともかく､高校生なんて｡
五樹さんから見たら､ガキに決まってる｡
なんで､好きになっちゃったんだろう｡
苦しい｡
辛い｡
･･･いつのまに､こんなに好きになってたんだ｡
ここから､出たい｡
誰か､抜け出させて｡
五 ｢･･･参ったなあ｣
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