銀魂 〜無感情少女〜〈３〉の続き。

〈番外編 （２ー１１）〉 ページ25

(あなたside)


・・・・・・二ヶ月後。

私は、総悟のいる病室にいた。

総悟のベッドの横の花瓶に水を入れ、花をさす。

ピッ・・・ピッ・・・ピッ・・・。

静かな病室に、機械の音が響く。

機械の音のする方を見れば、総悟が眠っている。

やっぱり、いつ見ても総悟は今すぐに目を覚ましそうな顔をしている。

目を・・・覚ましてほしい。

今すぐ、あなたに笑ってほしい。

あなたの笑顔を見たのは、いつなのかな・・・。

ピッ・・・ピッ・・・ピッ・・・

こんな音、この子に聞かせてたら、 影響しちゃうかな。

私は、お腹に手を当てた。

私は、総悟のとなりの椅子に腰を掛けた。

そして、総悟の手を握る。

・・・ねぇ、総悟？

目、覚めたら、土方さんに嫌でも感謝しなくちゃね？

二ヶ月前からね、あなたの入院費、払ってくれてるのよ？

沙希にも、近藤さんにも感謝してね？

あ、あと、銀時さんと新八さん、神楽さんにもだね。

私を、ずっと支えてくれてたし。

私は、総悟の手を私のお腹に当てた。

だから・・・

目を、覚まして。

私も、この子も、

あなたや私の出会ったすべての人たちも・・・

あなたが目を覚ますのを、待ってるの。


・・・神様。

もう、いいでしょう？

この人の目を・・・

覚まさせてください。


あなた「ねぇ、総悟。もし、子供ができたら、何て名前にする？」

沖田「え、俺が決めていいんですかィ？」

あなた「もちろん^^」

沖田「責任重大すぎでさァ・・・。」

あなた「なんでもいいよ。私は、あなたの決める名前ならなんでもいい。」

沖田「本当かよ(笑)」

あなた「あら。私が嘘をついたこと、あった？」

沖田「あるから言ってんだろィ。」

あなた「あはは(笑)」


あなた「っ！！」

突然、お腹に鋭い痛みを感じた。

・・・痛い・・・ものすごく・・・。

座っていた椅子から崩れ落ちる。

私は、総悟の病室のナースコール震える手で押した。


幸せだった、あの頃。

笑いあってた、あの頃。

あの頃は、まだ信じられていなかったと思う。

今、こんな状況になることも、

私のお腹の中に、新しい命ができることも。


今日の日付？

今日は・・・


・


・


・


・


・


・


・


・


・


・


・


・


・


・


・


１０月、１８日。

〈番外編 （２ー１２）〉→←〈番外編 （２ー１０）〉

ラッキーアイテム

革ベルト

ラッキーカラー

あずきいろ

ラッキーアルファベット

X

ラッキー方角

西 - この方角に福があるはずです

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す