【黒バス】赤司の双子の妹は声を失っている

【八話】 ページ11

今日は学校へ行く事になった。




理由は勿論テストだ。




学校から特別にテストだけ受ければいいと言われ、ただテストの当日は学校へ行く条件。




Aは動かしていない身体を無理矢理起き上がらせようとするが、ガクッと力なくベッドに倒れる。




全く動かしていない身体は、鈍っているも同然で立てる力すらないのだ。




リハビリはしない。面倒だから。




動かなくたって生きるのに支障はない。




使用人に手伝ってもらい車椅子に乗り、リムジンとかいう高い車で学校へと向かった。




久しぶりに見た太陽と空と雲に目を閉じる。




目が闇に慣れてしまっているせいで太陽の光に対抗できない。




「お嬢様、着きました」



使用人に扉を開けられ、車椅子に乗って外に出る。



そこは学校の裏門で生徒達の目には付かない。




赤「A」




名前を呼ばれた方に視線を向ければ、双子の兄の征十郎が立っていた。




赤「ここまで大丈夫だったかい？」




こくんと小さく頷けばニッコリ笑う兄。




車椅子を押され、いつもの応接室へと向かった。




この車椅子はレバーで動くが、征十郎は「やりたいから」と言って、Aは大人しく引かれた。




そしてAは一言





暑い・・・そう思った。

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