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リモート作戦会議 ページ14

「さあて、着替えたかな?」

「うん!……って、何してんだ?」

「ん?ちょっとセットアップをね……よし、繋がった!彩〜聞こえる?」


『ばっちり!何気に私達、初めてこれ使ったんじゃ?』


 私が準備しているのは、スマホやパソコンでできるオンライン会議だ。

 これを使って、彩と連携する。


「テレビ電話!なるほど、これで話し合えるのか」

「そ。外出自粛の今じゃ、スタンダードな会議手段だよ。学校の授業も、これになるんじゃって噂」


 もう、ネットを利用する学校はしている。
 学校によって適応力に差があるのは課題だ。

 ただ、いいのか悪いのか、私達は空いたこの時間で、コナン君関連の対処ができる。


「まじでSFかなんかの世界みたいだな」


 私もこうなるとは思ってなかったよ。
 今まで、会議は膝を突き合わせてやるようなもんだったからな。

 モニター越しに、なんて、悪の組織の秘密会議かなにかかよ。



『じゃ、何か聞きたいことがあったらこれで話そう!』


「そうだね!あ、爆撃(盗聴・乱入)はないと思うけど、お互い肝心なところはボカして言うように」


 一応、万全のセキュリティがあるとは限らないからな。

 必要以上の不信はよくないが、自分の身は自分で守る。オンラインは公共の場という考えは必要だ。

「どこから漏れるか、用心に越したことはない……か」

 コナン君が呟く。

 このシチュエーションに一番慣れていないのは彼だ。
 それでも対応していっているのだから、さすが、名探偵というだけはある。

「まずは、こうなった経緯を僕から説明するよ」

「それがいい、詳しい所は私も聞いてないし」

 コナン君は、この世界に来るまでの話をした。


 阿笠博士とメカのテストをしていたら、メカの一つが爆発……って、あるあるかよ……


「なんか、想像できるわ……」

『博士のメカって……明らかに現代の技術超えてる時があるもんね』



 漫談してると、私はあることに気がついた。

「でもそれなら、向こうから救援が来る可能性もあるね」

 画面の先で、彩も肯く。

『うん、私もそう思う。博士の技術なら、そのぶつかったメカを元にこっちに来る装置を作れるかもしれない。それを待つのがいいと思う』

「待つだけしかできないか……」

 コナン君は少し悔しそうだ。

「でも、それが今、一番できることかもよ」

 私は、励ますように彼の肩を叩いた。

こちら側で出来ること→←どの世界もこの世界も



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- これめっちゃ現実性あるねぇ (2020年8月30日 20時) (レス) id: 44f3b52daa (このIDを非表示/違反報告)
ほろにがクラゲ(プロフ) - コナン側、主人公側、互いの立場から来る優位性のようなものがなく、また主人公の心情や周りとの関係性の変化などとても読み応えのあるものでした。読後感はどこか物悲しく、しかし確実に続編への布石を……!このあと続編の方を拝読します!ありがとうございました! (2020年8月18日 0時) (レス) id: ad5934c8e1 (このIDを非表示/違反報告)
ほろにがクラゲ(プロフ) - サブタイトルでちょっと笑って読み始めたのですが、読み進めるうちにどんどん引き込まれて行きました。何より他の二次創作との差を感じたのが、主人公たちのいる世界が「コナン」側の世界とまるで対等であるように描かれていると感じた所です。 (2020年8月18日 0時) (レス) id: ad5934c8e1 (このIDを非表示/違反報告)
綺月(プロフ) - ナミさん» 最後まで読んでいただきありがとうございます。続きは……もう少しお待ちください! 作者としても、チーム『マクスウェルの悪魔』には、残された沢山の謎を解決してもらいたいですからね笑 いつも、感想と励ましの言葉をいただけて、とても嬉しかったです。 (2020年6月30日 22時) (レス) id: a7057fda4f (このIDを非表示/違反報告)
ナミ - 最終回とっても面白かったです。組織の研究所みたいなことを言っていたので今度はトリップかなと続きが楽しみです。続きがどうなるのか?それとも無しなのか?出来れば続いて欲しいです。最後にお疲れ様でした。 (2020年6月29日 4時) (レス) id: 134760d3d6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:綺月 | 作成日時:2020年5月9日 0時

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