どの世界もこの世界も ページ13
ここは、そんな、タチの悪いフィクションみたいな世界だ。
子どもが何度も事件現場に出くわす彼の世界と、医療も経済も危機的状況になりかけている私たちの世界。
どっちがより悪いとも言い切れないのが、恐ろしい。
少しでも早く状況をよくするために、私たちは我慢しなくてはならない。
それに、彼が外に出ない方がいい理由は、もう一つある。
「特に、君は事件を引き寄せる体質だ。でも今、事件が起こってもらっちゃ困るんだよね。そういった意味でも、君の外出は厳しく制限させてもらうよ。基本的には私と一緒になると思う」
「そんな！自由に捜査も出来ないのかよ！！」
「ああ、その通り。今、人々の心は荒れている。ただてさえ事件が起こりやすい状況だ。……コナン君、君、こっちの世界では『死神』なんて呼ばれ方をしてるんだよ。はっきりいって、君のいるところに事件が来てる」
「し、『死神』って……」
トホホ、と少年は落ち込む。
「今は、事件で人が集まるべきじゃない。わかってくれるね？」
少年は納得したくなさげに唸っていたが、しばらくすると観念したのか、不満げながらも頷いた。
「クソ、まずは家で情報収集からするっきゃないか……」
歩いているうちに、家に着いた。
「そういえばその袋、漫画だけじゃないみたいだけど他に何か入ってんのか？」
コナン君は袋を指して言った。
ああ、これね。
「ウチは女兄弟しかいないからねぇ。着替えを借りてきた」
よかったよ、彩にちょうど小学一年生になる弟がいて。
「まさかずっとその服のわけにもいかないでしょ？」
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桜 - これめっちゃ現実性あるねぇ (2020年8月30日 20時) (
レス) id: 44f3b52daa (このIDを非表示/違反報告)
ほろにがクラゲ(プロフ) - コナン側、主人公側、互いの立場から来る優位性のようなものがなく、また主人公の心情や周りとの関係性の変化などとても読み応えのあるものでした。読後感はどこか物悲しく、しかし確実に続編への布石を……！このあと続編の方を拝読します！ありがとうございました！ (2020年8月18日 0時) (レス) id: ad5934c8e1 (このIDを非表示/違反報告)
ほろにがクラゲ(プロフ) - サブタイトルでちょっと笑って読み始めたのですが、読み進めるうちにどんどん引き込まれて行きました。何より他の二次創作との差を感じたのが、主人公たちのいる世界が「コナン」側の世界とまるで対等であるように描かれていると感じた所です。 (2020年8月18日 0時) (レス) id: ad5934c8e1 (このIDを非表示/違反報告)
綺月(プロフ) - ナミさん» 最後まで読んでいただきありがとうございます。続きは……もう少しお待ちください！ 作者としても、チーム『マクスウェルの悪魔』には、残された沢山の謎を解決してもらいたいですからね笑 いつも、感想と励ましの言葉をいただけて、とても嬉しかったです。 (2020年6月30日 22時) (レス) id: a7057fda4f (このIDを非表示/違反報告)
ナミ - 最終回とっても面白かったです。組織の研究所みたいなことを言っていたので今度はトリップかなと続きが楽しみです。続きがどうなるのか？それとも無しなのか？出来れば続いて欲しいです。最後にお疲れ様でした。 (2020年6月29日 4時) (レス) id: 134760d3d6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：綺月 | 作成日時：2020年5月9日 0時
