今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:1,279 hit
小|中|大
『マルレネ・ディートリッヒ』 4 ページ20
足を捻ってからもう4日経つのに、まだ足は腫れている。
そこまで酷く捻った覚えは無いけど、多分、あの時に無理して歩いたのがいけなかったんだ。
早く家に帰りたくて、電車を降りてからは、足が痛いのに早歩きしてたし。
「笹草さん、足どーしたの?」
「うわ、痛そ〜」
近くで喋っていた女の子達が話しかけてくれた。そっか、そんなに痛そうに見えたんだ。
「金曜日の帰り道に捻っちゃって。そのまま歩いてたら悪化しちゃったの」
頭の中で、あの親子の顔が浮かんだ。それと同時に、あの言葉も。
私は薄情な子だろうか。
席を、小学生くらいの子に譲らなかっただけで、薄情な子になるのか。
私だって足が痛かった。だから座ってたのに。
そんなことを今更思っても、相手は知らない。私が言わなかったのが悪いって言われるかもしれない。
もやもやしながら、一時間目が始まった。
『マルレネ・ディートリッヒ』 5→←『マルレネ・ディートリッヒ』 3
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:みい x他1人 | 作成日時:2017年5月25日 20時