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『マルレネ・ディートリッヒ』 4 ページ20

足を捻ってからもう4日経つのに、まだ足は腫れている。

そこまで酷く捻った覚えは無いけど、多分、あの時に無理して歩いたのがいけなかったんだ。

早く家に帰りたくて、電車を降りてからは、足が痛いのに早歩きしてたし。

「笹草さん、足どーしたの?」

「うわ、痛そ〜」

近くで喋っていた女の子達が話しかけてくれた。そっか、そんなに痛そうに見えたんだ。

「金曜日の帰り道に捻っちゃって。そのまま歩いてたら悪化しちゃったの」

頭の中で、あの親子の顔が浮かんだ。それと同時に、あの言葉も。

私は薄情な子だろうか。

席を、小学生くらいの子に譲らなかっただけで、薄情な子になるのか。

私だって足が痛かった。だから座ってたのに。

そんなことを今更思っても、相手は知らない。私が言わなかったのが悪いって言われるかもしれない。

もやもやしながら、一時間目が始まった。

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作者名:みい x他1人 | 作成日時:2017年5月25日 20時

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