今日も私は愛されるの

参拾肆 ページ35

不快感に耐え続けて何十秒、何分経ったか分からない





急な強い脱力感に襲われ、膝から崩れ落ちる





お｢大丈夫かい？！、…A？｣





慌ててお館様が寄り添ってくれる





『…はぁっ、はっ……！、お、お館様…！？』





肩で息をしながら顔をあげると見えた光景に目を疑った





『う、薄くなっています！お館様！！！』





顔の半分を覆っていた、ただれが目の下スレスレにまで消えていた





小さな変化だけれどお館様自身もその変化にすぐ気付いた様で何度も顔をさすっている





お｢…なんてことだ、……ありがとう…ありがとう、A｣





まだ目は見えないけれど…これは鬼殺の上で大きな革命だ





お館様の手を握り、笑いかける





『この先、完治するまでにどれ程の時間がかかるかは計り知れません。でも、絶対にこの呪いを解くことができる…一緒に頑張りましょう！』





そう言うとお館様は泣きそうな顔で私の頬を撫でた





お｢…私は何もできない、全部Aの力だ...でも。うん、そうだね。暗い気持ちで居てはいけないね、一緒に頑張ろう｣





2人してくすくすと笑いあう









…すんげぇイケメン





ごめんね？急に空気壊して





でも仕方ないじゃん！！！結構スキンシップ多いんだもん！！！




って、そろそろ柱集まっちゃうから！





思ったよりも時が進むのは早く会議がもう始まる、というところだった





やだ、心臓の音やばいわ





このまま死ぬんか？？？





ポケットに入れてあった鏡で身なりを整えてから薄く紅をつける






…うん、可愛すぎる私





と、自分に見蕩れていると何やらザワザワと騒がしい声が聞こえてきた





きっとお館様のことよね






…なぜ、今までとは異例で私がお館様の呪いに対抗できる力を持っていたのかは分からない、けど





きっと神サマのおかげだろうナ〜(正解)





そっと耳を澄ませば





｢新しい柱！？どんなやつなのかド派手に気になるぜ！｣



やら



｢果たしてそやつは柱に値する者なのか？何の呼吸を使う？使えないやつなら…いや誰であっても俺は信用しない｣




など9人9色な反応





…こえぇ〜






ガタガタと震えながら待機していると遂に私の名前が呼ばれた







ｱﾟｯ





はい、と最大限可愛らしい声を出して縁側？へと出る





暗い室内から明るい太陽の光に照らされ、結構眩しい





そんなことは顔に出さず、ゆっくりと腰を下ろした

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