す ページ4
もう卒業が迫ってきている
卒業しても私と会ってくれるのだろうか
それとも、卒業と同時に縁は切れて、あの
気持ちいいはずの行為も、不安が募ると感じなくなってくる
「ん……はぁ……ど、した?」
最中と分かっていながらも、目の前の彼がぼやけてしまう
重たい女になりたくないのに、先生のことになると余計なことを色々考えてしまって仕方ない
「せんせ、好き……」
「俺も、好きやで」
涙を誤魔化すようにして、彼を抱きしめる
私、恋愛なんて初めてだから
子供のようにねだって、泣いて、困らせることしかできないの
「ねぇ、せんせ」
「ん?」
「私が卒業したらどうするの?」
「そうやな、この関係も互いのために卒業までかな」
やっぱり、そう言うと思った
所詮、私はこの人にとって都合のいい女でしかないんだ
「じゃあ、卒業式の日一緒に居てくれる?」
「もちろん、ほら電車来るで」
「うん、また明日」
「じゃあな、気ぃつけて帰れよ」
ドアが閉まって、窓越しにあの人を見るけど、先生はスマホを取り出してメッセージを打っている
きっと彼女さんなんだろうけど
せめて、私が見えなくなるまでは見て欲しいな
「あーあ」
やるせない気持ちを小さく呟く
もっと早くに先生と会えていたら、今頃隣に居たのは私なのかな
考えたってどうしようもないことを馬鹿みたいに後悔していた
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湊音(プロフ) - 化零羽さん» こちらにもコメントをしてくださりありがとうございます(*´`)そう言って貰えて嬉しいですー! (2020年1月15日 23時) (レス) id: ce143170a2 (このIDを非表示/違反報告)
化零羽(プロフ) - ふあぁ…めっちゃ好きです…!! (2020年1月15日 22時) (レス) id: c8692e2cd4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:湊音 | 作成日時:2020年1月14日 9時