SEVEN PRINCESS 3

SOSの言葉 ページ16

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裕「…い、……おい！」



『うわっ！？』






突然聞こえた声に驚いて肩を跳ねれば同時に落ちていく紙の山







『…すいません』





沢山の視線が刺さりながらも必死に紙をかき集めていると、







裕「大丈夫か？」




『何がですか？』







平然を装って問い返せば怪訝そうな顔を浮かべる中務さん







裕「何かあったんか？最近ボケーっとしとる事多いやん」






ピンポイントで正しいところを突いてくる彼はやっぱり鋭いんだと改めて自覚する









裕「…臣さんの事か？」



『え？』








深刻な顔で小さくそう呟いた中務さんに慌てて首を振って訂正する






『そうじゃないんですけど…』



裕「けど？」



『何かもう、色々パニックで…』









冷めきってない先輩への想い


片寄からの告白に数原さんからの告白



そして…







亜「…大丈夫？」







心配そうに駆け寄って来た白濱部長








『…大丈夫です、すみませんでした』







そう言うと「そっか」とぎこちなく微笑んでデスクにつく








『はぁ…』



裕「なぁ、ほんまに大丈夫か？」









沢山の事が頭の中にあって、整理しなきゃいけないのは分かってるのに出来ない自分がいる





「大丈夫」



そう言ってしまえば、全て大丈夫になる






そう思っていたのに、抱えきれない自分に情けなさを感じる











『相談、乗ってもらってもいいですか…？』










小さな声ながらも絞り出した私のSOSの言葉









裕「当たり前やろ」









あなたはいつも救ってくれる。

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