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『やっくん…?あのときのやっくん?え?夜久衛輔?』
私は夜久さんに質問攻めをした。戸惑いつつもしっかりと質問には答えてくれた。
夜「おう、おれが夜久衛輔!お前からはやっくんって呼ばれてたな」
やっくんは私に向かってニコッと笑うとすぐに視線をドリンクの方へ落とした。
『えっと…久しぶり』
夜「ほんと。何年ぶりだろうな。」
『小学校3年生以来だから…6年ぶりぐらい?』
夜「確かそんぐらい。元気してたか?」
『すごくやつれてました。』
夜「バレーのしすぎで、だろ?w」
『うん笑 バレーやったら食欲無くなるんだよね』
夜「そんな特異体質Aだけだろうなw」
『わかんないよ〜?女子はみんなそうかもしれないし』
夜「そんな訳ねぇだろw
あ、そういえばまだサックスはやってんのか?」
『やってるよ。演奏会に呼ばれたりするけど演奏会行って吹く暇あるならバレーするから無理っていつも断ってるけど笑』
夜「Aらしいなw 今度聞かせてくれよ!」
『やっくんなら全然いいよ!』
私たちはそのあとお互いのことを話していた。聞くとやっくんは私のあの試合も見ていたのだとか。見苦しいところ見られちゃったな…
それでも相変わらず優しく接してくれるやっくんが大好き。あ、もちろんlikeの方ね。
ドリンクを作り終え、体育館に戻ると2、3年でゲームをやっていた。私も前はあそこに立ってたんだよね…そう思うと何故か悲しくなってくる。ほんとはバレーやりたいけどもう今更バレーなんて…
『みんな上手いね』
夜「当たり前だろ。Aから見てセッターのやつどう思う?」
『技術とか体力はまだまだだけど周りがよく見れてる。中々の戦略家だと思うよ。』
夜「お前とどっちが上手い?」
『絶対に私』
夜「まあそうだよなw」
でもセッターの子…ほんとにすごい。あの子と同じチームにいたら安心感あるだろうな。
…やっぱり体は正直なのかも。バレーやりたくてうずうずしてる。この中に混じって本気の試合、したいな。なんて思っているとゲームが終わっていた。
『音駒ってチームワークがすごいんだね』
夜「おっ、気づいたか?そうなんだよな。チームワークがあるから繋ぐバレーが出来るんだよ。」
『…海城でもそんなプレイしたかったな』
そうボソッと呟いたのはやっくんに聞こえたのかな?聞こえない方が都合いいんだけどね。だって未練タラタラだって思われちゃう。
私とやっくんが話していると黒尾さんが来た。
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作者名:ウィッチ | 作成日時:2021年3月26日 15時