#13芥川から ページ14
「君の異能は手さえ縛っておけば無力だ。足を枷に嵌められたくはないだろう?」
という森の考えで私はポートマフィア本部内の空き部屋に身柄を拘束された。
拘束
その単語を聞くと何も出来ないイメージだが、私は手錠を嵌められただけで自由に部屋の中なら動けるし、自由に眠れる。
空き部屋というのも、天井も壁も白く塗装され、床には絨毯が敷かれており、部屋の隅にはベッドも机もある。
悪くない部屋だ。
手は前で手錠を掛けられているから、ご飯も頑張れば食べられる。
ポートマフィアの拘束がこんな緩くていいのかと思うが、階下から微かに聞こえてくる悲鳴や絶叫を聞くと緩くてよかったと思う。
_______________拘束され、2日目の夜。
私は見張りの人が休憩に入ったのを確認してから、部屋のベッドの下に入る。
どこか隙間がないか探すためだ。
だがポートマフィアもそんなに古くないのか、隙間どころか蟻が入れるような穴もない。
まずは矢っ張り手錠を外すのが最善策みたいだ。
ベッドの下から出てふかふかの絨毯に敷かれた上に座り込む。
んー……私が太宰さんとかみたいに頭がよければよかったんだけど……
自分の無力さに何故か涙が零れそうだったそのとき。
ゴンゴン
と鉄製の扉が音を立てた。
特に大きな音も立ててないから見張りではないだろう。
……誰だろ。
「入るぞ」
声は女性だった。
その後入ってきたのは、蜂蜜色の髪を肩まで垂らし、黒い背広を着た女性。
「貴方があの……」
私の顔を見るなり彼女はそう言った。
あの……のあとに続く言葉を尋ねようとしたが、彼女が音もなく私の目前に来たため尋ねることが出来なかった。
だがそんなことがどうでもよくなるほど、彼女が言う次の言葉に虚をつかれた。
「芥川先輩からの伝言です。」
芥川からの_______________伝言。
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ランキング入りしててびっくりしました!!
ありがとうございます!
これからも活字地獄になる予感ですが応援して頂けると嬉しいです!!
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