親友 ページ8
「リーマス！話がある！」
今月も無事満月を終え、自分で噛み引っ掻いてできた傷を隠す。
授業が終わると、僕はシリウスに首根っこを掴まれ引きずられるようにして談話室に戻ってきた。
「っ、シリウス？！ちょっと、痛いって！どうしたのさ？」
ただでさえ痛む傷に響いて、軽くシリウスを睨む。
「まあまあ相棒、そう慌てるなよ」
僕らの後から戻ってきたジェームズがシリウスを制する。ピーターもその後ろから小走りでやってきた。
シリウスは周囲に人がいないのを確認する様に見回すと、声を低めて言う。
「…それで、リーマス。俺たちに隠している事があるよな？お前人狼なんだろ？」
その言葉に僕は冷水を浴びせられたような気がした。
バレた、バレてしまった…
僕の正体に彼らは気づいてしまったんだ。
やっとできた友達。なんとか隠し通そうと思っていたのに…
もう一緒に居ることはできないんだ。
きっと突き放される…ホグワーツも追い出されてしまうかもしれない…
自分でも顔から血の気が引いてくのがわかった。
硬直し青くなっている僕の様子に慌てたのか、シリウスはしどろもどろに話す。
「あー、えっと…だからな。俺たちは、そのー…あれだ！アニメーガスになろうと思ってて…で、その…」
「おいおいシリウス、それじゃあリーマスが困るだろ」
ジェームズがシリウスの言葉を遮り、僕の肩に手を置く。
「リーマス、君が人狼だろうと何だろうと僕らの友情は変わらない。
むしろ、これまで一人で辛い思いをさせてしまってごめん。…それで僕たち考えたんだ。人狼が襲うのは人間だけだろう？もし、僕らがアニメーガスになれたら、君を満月の時にひとりぼっちにしなくて済むんじゃないかって」
隣でピーターが何度も頷いている。
「…こわく、ないの？」
震える声でたずねる。
「怖いわけないだろ、だってリーマスだぜ」
シリウスはニヤリと笑う。
「…僕、もしバレたら怖がられて嫌われるって…そう、思ってた」
シリウスが僕の肩を抱く。
「俺らの友情は永遠だ」
ジェームズが肩に置いた手を反対へ回し、僕は二人に肩を組まれる。
「君が毛むくじゃらになるなんて、そんなちっぽけでふわふわした問題、気にはしないさ」
ピーターも輪に二人と肩を組み、僕らは小さな輪になる。
「リーマスが友達じゃなくなったら、僕に勉強を教えてくれる人が居なくなっちゃうよ」
「それは大問題だなピーター」
ジェームズの言葉に僕らは大笑いをしたのだった。
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麗(プロフ) - 34ページも同じく名前変換が出来ていないところあります。 (2021年2月4日 9時) (
レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 16ページ 多分なんですけど、名前変換が出来ていないところあります。 (2021年2月4日 9時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
琴葉 - これからも更新頑張ってください！応援しています！ (2021年1月17日 10時) (レス) id: 78ad243e0c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ハル | 作成日時：2020年11月28日 20時
