傷 ページ40
朝日が登り、全身の痛みで目を覚ます。
爪で抉られた壁や床、歪んでギシギシと軋む扉。ここは最近ホグズミード村の人々から叫びの屋敷と呼ばれているらしい。
自分の手を見ると乾いてこびり付いた血の跡。
「痛っ！」
ビリビリと痺れるような痛みを感じる顔に触れると、激痛が走った。
だいぶ深く切り裂いたようだ。
徐々に昨夜の変身していた時のことを思い出す。
あの時どうしてAは目を逸らしたのか。
そんなの決まってる。彼女もやはり、人狼は忌むべき存在だと思っていたからだ。
優しいからそれを表に出さなかっただけ
優しいから僕と友達になってくれただけ
少しだけ期待しそうになった自分を恨んだ。夢を見ればつらい思いをするだけだ。
僕を受け入れてくれる人なんているはずないのに。
愚かな自分が憎くて、
Aの優しさが憎くて、
怒り狂いめちゃくちゃに暴れた。
自分の爪で激情に任せて思い切り顔を引っ掻く、身体中を噛む。
痛みが強ければ強いほど、彼女の事を忘れられるんじゃないかって。いつもの満月より酷く荒れたのだ。
これは傷痕が残りそうだな、なんて呑気に考えていると、マダム・ポンフリーが迎えに来た。
「今回はまぁ、随分と…」
そう言われながら、僕は痛みと消耗で歩くのもやっとで、半ばマダムに支えられるように医務室へ戻った。
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麗(プロフ) - 34ページも同じく名前変換が出来ていないところあります。 (2021年2月4日 9時) (
レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 16ページ 多分なんですけど、名前変換が出来ていないところあります。 (2021年2月4日 9時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
琴葉 - これからも更新頑張ってください！応援しています！ (2021年1月17日 10時) (レス) id: 78ad243e0c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ハル | 作成日時：2020年11月28日 20時
