九十九 ページ12
一期「何を、ですか?」
遥「うん」
一期「そうですね…」
考え込む一期を見て、ハッとする。
何聞いてんだアタシ。
まるでカップルが「私のどこが好き?」ってイチャコラしてるみたいじゃん。
うわ、聞くんじゃなかった気持ち悪い…
一期「…目が」
遥「目?」
一期「はい」
アタシの目は、決してかわいいとは言えない。
一重だし、若干ツリ目なせいで怖がられることがしばしばある。
一期「力強く、鋭く、筋の通った…奥に優しさが隠されている、光り輝く目。それだけではありませんが、一つ挙げるのであれば、目が好きです」
遥「…」
顔に熱が集まるのが分かり、手に持っていたメニュー表で顔を隠す。
やばい、今絶対、真っ赤だ。
一期「おや?」
遥「…聞くんじゃなかった」
一期「はっはっは、照れ隠しですかな?」
遥「ぶん殴るぞ」
一期「では、各個撃破と洒落こみますか」
遥「望むところだ」
タイミングを見計らったように、パンケーキが出てきた。
悔しい、美味そう、アタシも頼めばよかった。
*
歌仙「只今戻ったよ」
鬼神丸「歌仙殿。滝はいいのか?」
歌仙「何、2人の世界を邪魔したくなかったのさ」
鬼神丸「…なるほどな」
歌仙「どうだい?花札を持ってきたんだが、暇つぶしに」
鬼神丸「花札か。お手柔らかに」
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作者名:桜海 | 作成日時:2018年10月13日 8時