それでも…。【黒バス】

それでも　39 ページ41

(Aside)



その日は、朝から嫌な天気だった

「午後からは大雨の予報です」

テレビのアナウンサーが言ってる

窓から見える空はやっぱり曇ってて

玄関にかけてある傘を、2本手にし家を出た




「藍川」

学校に行くと、監督に声をかけられた

また良くないことが起きたのかと身構えるが、どうやらそうではないらしい

「今日は2軍のマネにまわってくれないか？」

「どうかしたんですか？」

不思議に思い尋ねると、マネが風邪をひいたとのこと

珍しいな

頭に、マネ友の顔を思い浮かべる

頭に描いた彼女は明るく笑ってて、風邪なんて引くようなタイプには見えない

「わかりました、任せてください」

心配を頭の隅に置き、監督に返事をする

「じゃあ、頼んだぞ」

そう言ってどこかに行ってしまった




アナウンサーが言っていた天気予報は大当たりで

放課後になった途端、大雨だ

雨は嫌いだ

「ごめんなさい」

私のつぶやきは下校生の声にかき消された

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