それでも…。【黒バス】 (ページ38)

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それでも　36 ページ38

(Aside)

キュキュッ

体育館中に響くスキール音

昨日はだいぶ語っちゃったけど、やっぱり雰囲気はあまりよくない

楽しそうじゃない

「力が湧いてしょーがないんだよね～…」

けど、やっぱり強さは増す一方で

「もっと気ィ入れて守れよ！」

はやくも衝突が生まれる

監督が言ってた2軍からの昇格が最近あった

「～～っ！」

「青峰くん…」

隣のさっちゃんも心配している

言わずもがな、やっぱり1番ピリピリしているのは大くん

「…」

さっき大くんに怒鳴られていた2軍からの昇格者も肩を落としている

「休憩！」

「「うす！」」

ドリンクとタオルを配る

「ありがとう」

笑顔で受け取ってくれる選手に釣られて、私も笑顔になる

私は、もしかしたらこの瞬間に存在価値を感じているのかもしれない

「ありがとう」を勝手に、「君はここに存在していいんだよ」なんて言葉に置き換えて

あぁ、なんて滑稽なんだろう