【歌い手】どっか行けよ。お前。【そらる】

時が過ぎ ページ6

あれから時が過ぎ私は中3になった。

夏休みに入ってからだ。

彼方の態度がまた冷たくなった。
今度は更に酷く。


その分まふとかうらさんとかとコラボしてるからさみしくはない、と思う。


「か、彼方、こんど一緒に」
「いかない」


何も言わせてくれない


だから、私は根気強く勉強をちょっとずつしながら彼方に接近してみる。




でも態度は良くならないままで
それが続いて2月4日、彼方の部屋の扉の前で言う。




「かーなた！
今からコンビニ」
「行かない」


「コンビニ行くんだけど何か」
「要らない」


「じゃぁ適当に買ってく」
「いらねぇってお前うざいんだよ
どっかいけよ。お前。」




流石にもう心が限界だ。
扉越しで会う事しかしてくれなくって

リビングとかでたまに会うだけ。



「そっか」



私はそう残して彼方の部屋の前から離れた。






コンビニで。



彼方の飲み物とかも買っておいた。

彼方が一番大好きな今日発売の期間限定スイーツも。



喜んで欲しいな、って心のどこかで思っていた。






でもコンビニの帰り道で、あの日と今を重ねて比べてしまって。


とぼとぼと歩いていたとき。

耳を劈くトラックのクラクションが聞こえて、見たときにはもう目の前にトラックはいた。




ぶつかってもないのに、そこで脳への生中継は終了した。

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