○ep.5○ ページ5
「ねぇ、聞いてる?おーい。」
『あっ、ごめん。ボーッとしてた。なんだっけ?』
「お昼だよー。どこで食う?」
まったくもう!なんて言いながら俺の前を歩くかなめ。
彼とは清い関係、いわゆる彼氏ってやつだ。一年前から付き合っている。
告白は彼からだった。今は絶賛デート中。なのに最近はボーッとする事が多い。
「あっ、あそこのお店入ろ!ずっと来たかったんだー♡」
そう言って俺の手を引いて店へと足を運ぶかなめ。
たまに見せる無邪気なその顔を見てやっぱり好きだなと再確認する。
『ここ、パンケーキが有名なところだよね。俺、パンケーキがいい。』
実は甘党な俺ら。二人でスイーツを食べることも頻繁にあったりする。
「じゃあ、俺これにするから、ようたの一口ちょうだいね。」
『分かった。かなめも一口ちょうだいね?』
「はいはい。・・・すいませーん!注文いいですかー?」
彼が頼んだのはパンケーキとイチゴタルトにカフェオレをセットで2つ。
俺らにしかわからない二人だけの感覚。俺にしかわからない彼の優しさ。
『コーヒーでよかったんだよ?そっちのほうが方が好きでしょ、かなめ。』
俺を気遣ってカフェオレを頼んでくれた優しさが嬉しくて、温かくて。
なんとも言えない感覚だった。
「いいんだよ。ようたと同じのが飲みたい気分だったの。」
そんなことをサラッと言うかなめ。まるで恋した乙女みたいにドキドキして、
嬉しくて。あぁ、幸せだなとただ純粋にそう思った。
「お待たせいたしました。パンケーキとイチゴタルトにセットのカフェオレです。」
「わぁ、きた!美味しそう」
イチゴタルトが目の前に来た途端、目を輝かせるかなめ。
そんな姿が可愛くて愛おしくて、思わず笑みが溢れる。
「以上でご注文おそろいでしょうか?ごゆっくりどうぞ」
店員さんが俺たちの席を離れると早速来たスイーツに食らいつく俺たち。
『んっ、おいしい。一口食べる?』
「食べる食べる!!…んまぁ!ありがとう。はい、俺の!」
"あーん"なんて、まるで高校生カップルみたいなことをした。けど、たまにはいいかなって。
パンケーキの甘さと彼の甘さを口にして幸せを噛み締めていた時だった。
ふと視線を向けた先にいたのはかなただった。
かなたの視線の先には大学生くらいの子が美味しそうにパンケーキを頬張っていた。
「んめぇー!ねぇかなも食べる?美味しいよ!」
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Michelle_***(プロフ) - ユカリさん» 更新頻度めちゃくちゃ落ちたし、これからも落ちるかもだけど最後まで絶対書くから!(ノω≦`)ノ。゚.o。許してクダチャイ。o.゚。 (2021年7月23日 23時) (レス) id: 9964de2053 (このIDを非表示/違反報告)
ユカリ(プロフ) - もう、好きです。 (2021年7月23日 23時) (レス) id: 99328e17b8 (このIDを非表示/違反報告)
Michelle_***(プロフ) - ユカリさん» ありがとぉぉぉおお(´;ω;`)更新頑張るね! (2021年4月10日 22時) (レス) id: 9964de2053 (このIDを非表示/違反報告)
Michelle_***(プロフ) - pるりさん» ありがとう!更新頑張るね! (2021年4月10日 22時) (レス) id: 9964de2053 (このIDを非表示/違反報告)
ユカリ(プロフ) - うん、いい、好き (2021年4月10日 4時) (レス) id: 99328e17b8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Michelle_*** x他1人 | 作成日時:2021年2月21日 23時