ダイヤのA 成宮鳴の彼女(仮)になったわけで。

ワガママ42 ページ43

『……海外か』


朝早くに目が覚めた私は考えた。


関東一のサウスポーが海外を視野に入れないわけがない。

きっと、もっと前からそんな話はきてたんだろうな。

…昨日帰宅して亮さんに話を聞こうと思えば今日は春市くんとご飯食べるから帰りは遅いと書き置きがあった。

『…誰にも…話せないじゃん…』


ゴロンと床に転がる。

いつもなら亮さんからの雷が落ちるような体制


『……１人にしないってゆう小さい頃の約束は忘れちゃったのかな……』


RRRR

『！』


『はい…もしもし…』


一「あ、A？」

『へ？かず、や？なんで…？これ鳴の…』

一「今、お前の家の目の前に２人でいんだけどさちょっと出てこれる？」

『……』


２人…鳴もいるのか……


『ごめん、今は「あ、そうそうお前に拒否権はねぇから。んじゃ、待ってるわ〜ﾌﾞﾁｯ」……だったら最初っから言うなっつーの！！！』


段々鳴への悲しみより怒りの方が大きくなってきた。それもそのはずだよ、だってなんも聞いてないもん。なんで監督も言わね…いや、独り言をいう暇あったら本人に直接言ってやる。


ｳｨｰｰｰｰﾝ

一「お、きたきた」

『あのね！！！鳴？！悲しいとかより怒りの方が大きくなったんだけど！！！』

鳴「…そう、だよな。なあ、A」

『な、なによ…』

鳴「もう、俺のワガママに付き合ってくれなくていいよ。」

『は？』

鳴「今まで、自分の事より俺の事を優先して考えてくれてたでしょ？いいよそれ、やめて。」

『な、ど、どういう事…？』

鳴「…俺、メジャー行きが正式に決まったからさ。俺のワガママでお前にむこうにまで着いて来いなんて言えねぇしお前の人生壊したくねぇから。」

『……言いたいことはそれだけ？』

鳴「…おう。だからかず『なら！！！！』…え？」



『私からアンタに２回目のワガママ言ってやる！！！！！一生鳴の傍にいさせて！！！！！』


少し涙ぐみながらビシッと人差し指を鳴に向ける






ご近所さんの目。



一也の驚いた顔。





そしてなにより





鳴「……え…？」



この鳴のアホ面


『ばっかねぇ！私の人生壊したくねぇ？？もう、お前と出会った瞬間にそんなのぶっ壊れてんのよ！この責任どうとってくれんの？？』





そう言えば、





鳴「し、仕方ねぇな！！だったら俺についてこい！お前がそこまで俺といたいなら特別にいさせてやる！！」








…おかえり、いつもの鳴…

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