ダイヤのA 成宮鳴の彼女(仮)になったわけで。

ワガママ28 ページ29

『…久しぶり、お父さんお母さん』









中学校の卒業式の日。






母「A、おめでとう！」



父「来月からは稲実か！」




卒業式の朝、稲実に行くことが既に決まっていた私に対し両親は涙ぐみながら話しかけてきた。



『な、何そんなに泣いてるの？！これから卒業式だよ？！』



母「そうよね…あぁ、高校生か〜早いわねぇ…」


父「鳴くんも稲実なんだろう？」




鳴の両親と私の両親は4人とも幼馴染み。



ライバル関係になる事もなくうまく付き合って、2組とも、結婚。



家もお隣さん。




『仕方ないでしょうよ、鳴に言われたんだもん』


母「そんな悠長な事言ってると鳴くんとられちゃうわよっ！」


『あのね、お母さんたちみたく幼馴染みが結婚すると思う？！私は鳴お断り〜』


父「なんでだい？！あんなにいい子なのに！」



いえ、それは猫かぶりデス…



『とにかく！大声で叫んだり呼んだりしないでね！いってきます！！』



２人「「いってらっしゃい」」ﾆｺｯ


『…うん、いってきます！』



２回いってきますと、言うと私は自宅の鍵を閉めた




それが、両親との最後の会話だった。

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