【あたしンち】おれンちユズは転校生に恋をする (ページ40)

今日:12 hit、昨日:43 hit、合計:39,390 hit

40.ナンパと岩木くんページ40

＊
＊
＊
ナマエは1人ショッピングセンターに来ていたのだが、生憎の雨で傘も無いし困ってしまう。それに

｢すごい綺麗な目だね。よかったら雨も降ってるしお茶しない？｣
『いえ、あの…』

歳いくつ？と聞いてくる男性は高校生ぐらい。
まさかナマエが中学生だとは思ってもいない様子で世間一般的に言うナンパでナマエを困らせていた

どう断ろうか考えているが名案が浮かばず不安になってきて涙さえ出てきたナマエが前を向いた時背の高い茶髪の男の人と目が合った。その人は速やかにナマエに近寄り

｢すみません。妹を連れていきますね｣
とスマートにその場から連れ出してくれたのだ

＊
＊

｢大丈夫？｣
『はぃ…』
助けてくれた背の高い男性は岩木といった。高校生らしい。

『岩木くん？岩木くんってみかんちゃん知ってる？』
｢タチバナ？タチバナさんなら同じクラスだけど｣

『(あ、みかんちゃんが好きな人だ)』
｢…良かったらお茶しない？｣

近くのカフェに入った岩木とナマエはソファータイプのイスに座り、コーヒーとココアを飲んでいた。

『岩木くんは何してたの？』
｢おれは参考書を買いに来たんだけど売り切れてたから。コーヒーでも飲んで帰ろうと思ってたんだ｣

買ってもらったスコーンをフォークで口に入れナマエは青い目をぱちぱちとさせた

『おいしい！岩木くんこれ美味しい！』
｢はは、よかったな。いっぱい食べな｣

ぽんぽんとナマエの頭を撫でた岩木には弟年が離れたがいるらしく、ナマエを見ていると放っておけなくなるらしい。そこに下心は全く無く、年の離れたナマエをただ妹のように可愛いく思い愛でていた

ナマエもみかんの想い人である岩木に興味はあれどユズという彼氏もいるし先程助けてくれた岩木を年が離れた兄のように思い甘えていた

『あ～ん』
｢あーん。もぐもぐ。うん確かに美味しい｣
『でしょ？でねユズくんが…』

｢はは、そっかそっか。でもナマエの彼氏がタチバナの弟だったとは、世間は狭いな｣

『岩木くんに彼女が出来たら一緒にデートする？』
｢ははっそうだなデートしようか。｣
『私、ニッポンの動物園に行きたい！』
｢じゃあデートのプランは俺が考えとくよ｣

『私岩木くんのこと好き』
｢俺もナマエが好きだよ｣
『えへへ、またお茶しようね』

次は私が奢ってあげると笑ったナマエにそれは楽しみだと笑った岩木を見ている2つの影があった