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銀時さんと食堂へ ページ12

次女に甘え、一人じゃ寂しかろうと新八と神楽は部屋に残った。

Aと銀時は共に食堂へ向かい、先に夕飯を食べることになる。


「そういえば、銀時さんもこっちに泊まるんですか?」

「ん? あぁ、神楽が泊まりてぇってうるせーんだよ。俺も一応、保護者だし? 男所帯に娘一人置いとけねぇよ」

「んふ、」

「……なんだよ」

「いや、お迎え来たときといい、素直じゃないお父さんだなと思って」

「んなでっけぇガキできた覚えはねぇよ。大体、あいつの親父は俺みてーなフサフサ頭じゃねぇし」

「違うんですか?」

「あァ。豆電球みてーな頭してる」


わいわいと騒がしい食堂に近づけば、顔見知りなのか隊士たちが銀時と挨拶を交わす。旦那、と呼ばれている辺りそこそこ親しまれているようだ。

おう、と軽く返事を返すところを見ると、万事屋と真選組の関わりは思っていたより深いらしい。


大所帯の食堂は賑わい、強面の男たちでひしめき合っていた。新八が言うに、先に弟たちが食堂で夕飯を食べているだろうとのことだが、如何せんどこもかしこも男で居場所が分からない。

まずは食ってから探そうぜ、という銀時に従い食堂の待機列に並ぶことにした。実は自分もかなり空腹だ。


「おい、あれ……」

「ああ、あの子が例の…」


一方、普段屯所ではお目にかかれない女性を目の当たりにして隊士たちはどよめいていた。

すっきりと纏めた黒髪を前に流し、風呂上がりの火照った顏が熟れた林檎のよう。灯りで橙がかっている肌理細かい肌に細い手足首。裾に咲く沙羅双樹と白い浴衣が相まって、より清楚な雰囲気を際立たせている。細めた瞳にすっと通った鼻筋、薄紅色の唇がやけに儚げに映えた。

滅多に女性と関わる機会が少ない男どもにとって、理想フィルターを通して見たAは麗しい令嬢のようにさえ見えた。当の本人は武道場の師範代で、清楚どころか泥臭い稽古が日常茶飯事なのだが。


「鯖…鶏肉…うーん……」

「どっちも食ったらいいんじゃねーの」

「いや食べ過ぎですよ。さすがに無理があります」

「んじゃ、俺鯖食うわ。デザートプリンだってよ」

「今更なんですけど、私ここにいていいんでしょうか…」

「っとに今更だな。いーんだよ、土方くんがいーっつったんだから。

すんまっせーん、鯖定食くださーい」


確かに、同行を許可したのは紛れもない土方本人だ。当人がいないにせよ、その通達は出ているだろう。

きゅるると鳴る腹の虫を宥め、蒸し鶏定食を頼んだ。

銀髪と長男と次男と長女→←お風呂上がりって猛烈に眠たくなるよね。アレコタツでも同じことが言える



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りんこ(プロフ) - いつも楽しく読ませて頂いています!もし決まってましたら、大前兄妹の年齢を教えていただけないでしょうか? (2021年2月24日 15時) (レス) id: 5b2ad52f60 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:pillow | 作者ホームページ:   
作成日時:2021年2月23日 17時

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