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桂とエリザベスと蕎麦とあんみつ ページ49

毎度あり、と店主の声を背に二人と一匹が店を出た。

美味しい蕎麦だった。ラーメン屋なのに。


「ていうか普通に僕が払うんだね。代金」

「では清水、また会おう」

『アディオス』

「真選組の人あそこにいるから呼んでくるね。すいませーん!!」

「待て待て待て早まるな!! 幾らだった、今細かいのしかないからちょっと待っていろ」

『500円で足りますか?』

「最初から出してくんないかな。僕も手持ちそんなにある訳じゃないんだよ」


元々は買い物と散歩が目的だったため、所持金はさほど手にしていなかった。手持ちは足りたものの、普段から外出することはそう無いので財布の中身に関してはほとんど記憶がなかった。直近だと、万事屋に買っていった菓子の詰め合わせのときに開いたくらいか。

きっちり代金を頂戴し、笠を被る桂とペンギンの化け物と並ぶ。


「ていうか、その生物なに?」

「生物じゃない、エリザベスだ。坂本の土産としてな、これがなかなか有能なんだ」

『初めまして』

「エリザベスって言うの? これ、なんか着ぐるみ感無い?」

「着ぐるみじゃない、エリザベスだ。宇宙で拾ったと言っていてな、宇宙生物(えいりあん)で会話はできんがこうしてプラカードでの筆談を主とする」

「宇宙どころかそこら辺に転がってそうなフォルムなんだけど。多分布とペンあったらできるでしょコレ」

「銀時も最初はやはり警戒していてな。だがエリザベスは俺との信頼度が高い。いつ如何なる時も、俺の右腕として闘ってくれている」

『そういえば桂さん、昨日冷蔵庫にあったあんみつ食べました? オレのだったんですけど』

「思いっきり疑われてるんだけど。信頼度高いって、君の高いの程度が分からなくなってるよ。アレだよね、テストで友達と1点差で勝ったら大喜びするタイプだよね。1点の差は大きいとか言うよね」

「何を言う。これはじゃれあいのようなものだ。ちなみにあんみつは俺じゃない」

『じゃあ部屋にあったカップはなんだったんですか』

「疑い晴れてないよ。晴天どころか曇天だし今にも雨降りそうなんだけど。このままだと雷落ちそうなんだけどエリザベスさん」

「む、どこに雨の気配がある。今日は江戸全域に渡り快晴だぞ。お前ちゃんと天気予報を見ているのか」

「君が自分の今の状況見えてるのか」


何だかバチバチしている桂とエリザベスは放っておき、じゃあと別れた。

何やら背後で桂の悲鳴が聞こえたが、気の所為だろう。


「……帰ろっかな」

天然パーマが夢の跡→←僧侶と蕎麦



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たまごどーふ(プロフ) - 銀魂の男主小説、最近数少なくなってるので読めるのがとても嬉しいです…更新頑張ってください! (2021年2月19日 23時) (レス) id: 45f2a26062 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:pillow | 作者ホームページ:   
作成日時:2021年1月28日 21時

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