帰路と衝撃 ページ3
Side Kano.
カノ「いやぁ……やっぱりキド人づかい荒いよねぇ……」
大分暗い夕方の路地裏。
軽く愚痴を零しながら歩く僕の両手には沢山の食材。
カノ「今日はシンタロー君達も来るらしいし……
きっと張り切ってるんだろうな〜、嬉しそうだったし」
少し笑いながら、のろのろと歩みを進める。
そして思うんだ。
もしあの時、“誰か”が止めなかったら、きっとこんな平穏な生活もなかったんだ。
じゃあ、ちょっと話そうか。
僕らが
カノ「っかは……」
皆が倒れていく。銃声が止まない。
床に溢れる紅い血は、もう誰のものかも分からない。
口端に溢れた血を拭う気力もなく、ただその場に倒れ込んでいた。
高笑いする黒色のコノハ君と、涙を流しながらセカイを開いていくマリー。
何もかも崩れていく。この世界も、もうすぐ消える。
そして新しい世界で、僕らはまた何もかも忘れてリスタートするんだ。
瞼はもう閉じたまま開けなかった。開く気もなかった。
さようなら。また次も、何処かで__。
そんな事を思ったと粗同時に、瞼越しに明るい光が見えた。
「……また随分、荒々しい事してくれたね」
クロハ「!!……お前か」
「そろそろ此処の主になるんだから……主呼び、してくれてもいいんじゃないか?」
微かに聞こえる、誰かの声。片方はコノハ君の声だろうけど、もう片方は聞き覚えが無い。
「……返してやりなよ。その子たちも。
どうせ人間が居るうちは"願い"なんて尽きないんだし、さ」
そう聞こえるや否や、温かいなにかが僕を包み、閃光を放った。
瞼越しにも強く光って見えて、思わず、更に瞼をぎゅっと閉じた。
……そうして、待ち望んでいた次の日の朝はやってきた。
まあ、姉ちゃんも母さんも、他の向こうにいる人も戻ってきてはいなかったけど。
あれから丁度3ヶ月……11月の15日だ。
少し肌寒かったり、暖かかったりする日が続く今日この頃。
空っ風が音を立てながら落ち葉を転がしてゆくのを横目に、いつの間にか止まっていた足を動かした。
……と途端に感じた衝撃。
危うく後ろに倒れそうになったが、なんとか持ち直した。
『っ……!隠れろ!!』
そう言って、目の前の全身真っ黒な人は僕を脇の細い路地に引き込んだ。
口を手で塞がれているような感覚を覚えながら、僕は思った。
今、一体何が起きてるんだろう……?
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赤野@征弥(プロフ) - ナイさん» こちらこそすみません!!この先の先のそのまた先くらいの話を書くためにはちょっといじる必要があって……(´・ω・`) (2015年8月6日 19時) (レス) id: 781b8cc636 (このIDを非表示/違反報告)
ナイ - 訂正します。ちゃんと書いてあったのによんでいませんでした。 スミマセン (2015年8月6日 15時) (レス) id: 919c2dae42 (このIDを非表示/違反報告)
ナイ - 色々設定で気になったのですが、キド カノ セト モモの年齢が違うと思うんですが・・・ 違っていたらすみません。 (2015年8月6日 15時) (レス) id: 919c2dae42 (このIDを非表示/違反報告)
アクア - 更新ありがとうございます!この小説の続きがいつも気になっています! (2014年8月12日 23時) (レス) id: 4dd28a29c5 (このIDを非表示/違反報告)
赤野@征弥.冬樹(プロフ) - ラリィナ♪さん» ありがとうございます♪頑張らせていただきました……!これからもよろしくお願いしますね! (2014年8月11日 18時) (レス) id: e5909147d2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:美氷空 リリサ | 作者ホームページ:http://なにそれオイシイノ?
作成日時:2014年7月11日 20時