引き際も大事 ページ33
【A視点】
「エルさんが、ゲスト……！？」
ってことは、エルさんが私のパフォーマンスを見る可能性もなきにしもあらずってこと。
これは、最高のパフォーマンスをしないと！
「エイセツ……一次審査何だろう……！」
エイセツと言えば、雪。雪だるま作り……そんなわけないよね。
「現地に行ってみれば何かわかるんじゃないか？」
「結局ここを早く離れたいだけですよね？」
すぐに目を逸らした。図星だね。
「わかりました。行きましょう！」
「いいのか？」
自分から言ったくせに、目に見えて動揺している。
「今ここにいても結局、あなたは教えてくれないでしょう？
だから、それはまた今度。また時間があるときにここに来ましょう。そのときにいろいろ教えてください」
「ああ」
よーし、『またここに来る』こと、約束できたっ！
ポケモンセンターから出て、滝を見上げる。
この壮大な流れをアランのお母様が……。
「行くぞ」
まだ見ていたいけれど、彼が先に進んでしまうものだから、それに着いていった。
次に来るときは、もっとゆっくり眺めようっと。
「…………アラン？」
そんな声が後ろから聞こえた気がしたが、彼は振り向かなかった。
気のせい、だったのかな。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
19番道路には二つ道がある。
一つは草が生い茂った大回りの道。もう一つは……
「なんですかこの断崖絶壁は！！」
「いいから行くぞ」
目の前には今にも崩れそうな崖がいくつも。
これが道だというのなら、どこでも道になっちゃうよ。
その道という名の崖を飛び渡っていくアラン。何者なの！？
「A？ 早く来いよ」
「いや、行けるなら行きますよ！？
ただ、行けないんですよ！！」
不思議がるアラン。あなたは慣れてるんでしょうけれど、私は違うよっ！？
「むう……ツドキ！」
しょうがない、最終案。
ツドキに乗せてもらう。
「キッス！」
「よっと！」
ふわふわの背中に横向きで座り、向かい風に耐える。
すぐに向かい側に着いた。
「お前、それはズルいぞ」
私が地に足をついた数秒後にアランがたどり着いた。早っ！
「ズルくないです！ 私は慣れてないんですから！」
ツドキをモンスターボールに戻し、彼の脚を指さす。
「どうなってるんですかその脚！」
「幼き日の冒険の成果……とか言っても納得しねえよな」
「むう……」
やっぱりあなたは慣れてるんでしょ。
「ところで、ここから吊り橋だけど、大丈夫か？」
……ほえ！？
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頂志桜(サム)(プロフ) - 夢代ツバキさん» ありがとうございます！続編にまたぐ感じで、アランの計画が露見していきます！お楽しみに！ (2016年10月16日 12時) (
レス) id: f46217bc92 (このIDを非表示/違反報告)
夢代ツバキ - 頂志桜(サム)さん» アラン、何する気なのかな?まさか、ピアノだったり･･･?ドキドキが止まんないです。頑張ってください (2016年10月16日 11時) (レス) id: 39392b36ad (このIDを非表示/違反報告)
頂志桜(サム)(プロフ) - ユーさん» ありがとうございます！優しいというか、過保護というか……。そんなところを気に入ってもらえると嬉しいです！ (2016年10月14日 15時) (レス) id: f46217bc92 (このIDを非表示/違反報告)
ユー - アラン、優しい！続き、楽しみです！ (2016年10月14日 15時) (レス) id: fa9502f7ab (このIDを非表示/違反報告)
頂志桜(サム)(プロフ) - 夢代ツバキさん» ありがとうございます！ 寝てる最中にそんなことされてるとは、本人は知らないんですよね〜。本当はちゃんとそこらへんも掘り下げたかったんですけれど、何しろ話数がきついので……。 (2016年10月13日 21時) (レス) id: f46217bc92 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：頂志桜 | 作成日時：2016年9月30日 18時
