すべて言わなくても伝わる ページ20
「ラル、どくどく!!」
「メラ!」
アランの指示通り、確実にダメージを削れるよう、みらいよち中の二体にどくどくをかける。
「ニャオ!?」
不意にもうどく状態にされたので、ニャオニクスは集中が途切れ、みらいよちの球が空で力なく破裂し、消えた。
「何!?」
珍しくゴジカさんが動揺を口にした。
――アラン、今こそ、あれです!
――ああ!
「ラル、あれを!」
「リザードン、あれだ!」
この四人の中では、『あれ』という代名詞――正確には代動詞かな?――だけで何をするべきなのかを伝えあえた。
ラルとリザードンはうなずき、互いに目配せをした。
「ニャオニクスたち、再度みらいよち!!」
ニャオニクスたちがまた目を閉じて、謎の球を作り出す。
その瞬間を狙って……!
「「いっけえええええええ!!!!」」
ラルがヘドロばくだんをリザードンの前にパスし、それをリザードンがはがねのつばさで切り裂く。
ヘドロばくだんが細かな霧のようになり、だけど威力はそのままでニャオニクスたちに降りそそぐ。
みらいよちの球もヘドロばくだんのせいで効果がなくなる。
「なんと!」
それだけで終わらないのが私たち。
リザードンは、ヘドロばくだんを切り裂いた勢いで、オスのニャオニクスにはがねのつばさを食らわせた。
ラルは至近距離でメスのニャオニクスにりゅうのいぶきを食らわせた。
ただでさえ昨日の特訓で技の威力が上がっているというのに、それに加えもうどくで徐々に弱るニャオニクス。
――そろそろ終わりですかね!?
――そうだな。どう締める?
なかなか強気ですねぇ。私が言えたことじゃないけれど。
「てだすけ、ならびにあくのはどう!!」
てだすけで力が増幅されたはどうがラルとリザードンに襲い掛かる。
「ラル、がまん!」
その一言で、ラルはリザードンの前に立ち、がまんした。
――まさかお前、あれを使うのか?
――フィニッシュにはふさわしいでしょう?
それに、威力のことなら二人が調整してくれるって信じてますから
アランは困り顔を見せたが、納得してくれたみたいでリザードンに目配せをした。
リザードンはアランの視線を感じ取ると、ラルに向けてかえんほうしゃをした。
「ん!?」
ゴジカさんもこれには驚きを隠せない。
――もうそろそろいいんじゃないか?
――まだです。まだいけます。
ラルがそう言ってますから
ラルのあの戦士のような表情。極限まで耐えたいという彼女の想いを汲みたい。
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頂志桜(サム)(プロフ) - 夢代ツバキさん» ありがとうございます!続編にまたぐ感じで、アランの計画が露見していきます!お楽しみに! (2016年10月16日 12時) (レス) id: f46217bc92 (このIDを非表示/違反報告)
夢代ツバキ - 頂志桜(サム)さん» アラン、何する気なのかな?まさか、ピアノだったり・・・?ドキドキが止まんないです。頑張ってください (2016年10月16日 11時) (レス) id: 39392b36ad (このIDを非表示/違反報告)
頂志桜(サム)(プロフ) - ユーさん» ありがとうございます!優しいというか、過保護というか……。そんなところを気に入ってもらえると嬉しいです! (2016年10月14日 15時) (レス) id: f46217bc92 (このIDを非表示/違反報告)
ユー - アラン、優しい!続き、楽しみです! (2016年10月14日 15時) (レス) id: fa9502f7ab (このIDを非表示/違反報告)
頂志桜(サム)(プロフ) - 夢代ツバキさん» ありがとうございます! 寝てる最中にそんなことされてるとは、本人は知らないんですよね〜。本当はちゃんとそこらへんも掘り下げたかったんですけれど、何しろ話数がきついので……。 (2016年10月13日 21時) (レス) id: f46217bc92 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:頂志桜 | 作成日時:2016年9月30日 18時