第343話🦇教師は守る、少女は抗う ページ8
*ブルシェンコ side*
アザゼルが去ったのを見届け、私はシュピーゲルの相手に専念する。
こうして、彼女と対峙するのは初めてだが……やはり、
薬で増長させられているのかもしれんが……元々の実力が無ければ、ここまでの暴れ馬にはなれないだろう。
彼女が繰り出す無数の
致命傷でなければ、即座に【
一番早く終わらせる方法は、シュピーゲルに攻撃を与えてその動きを止めることだが…今の彼女を相手にそんな芸当ができる者など、教師の中にもいるかどうか……。
「時間との戦い……だな」
ポツリと独り言をこぼし、先ほど鏡によって切り裂かれた腕を治す。
「セン゛…セ……」
不意にシュピーゲルの口が動き、私はその声に耳を傾ける。
「ゴ…ェ゛ン……ゴメ゛ン…ナ、サ……」
確かに聞き取れたその言葉に、ハッと目を見開く。
……そうか。戦っているんだな、お前も。
「……心配するな」
「これ以上、お前の被害者は増やさんさ。
「……セ、ン゛セ＿＿＿」
ガクガクと体を震わせながらも攻撃態勢に入ろうとするシュピーゲルに、警戒しながら防壁を張る。
しかし……彼女の次の攻撃は、やって来なかった。
「―――見つけたぞぉ〜……ミ〜〜ラぁ〜〜〜？？」
―――突如現れた青いヒト影が、彼女の脳天に鋭いかかと落としをお見舞いしたから。
第344話🦇共闘成立？→←第342話🦇彼女のためにできること
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作者名：空文 晴霧 | 作成日時：2022年9月11日 21時
